イヴァノヴィッチ <ドナウ川のさざなみ>



きのうの記事で久々に<金と銀>を聴き、ノスタルジックな気分も手伝って、今夜はこんな盤を取り出した。


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70年代半ばに出ていた廉価盤<Fontana>シリーズの1枚。以前、一度記事にしたもの。CDにもなったようだが現在入手難の様子。「ドナウ川のさざなみ/楽しいワルツのしらべ」と邦題が付いていて、レハールとワルトトイフェル、それとイヴァノヴィッチなど、著名なシュトラウス親子作品に比べてちょっとマイナーな、しかしぼくら日本人にはお馴染みのワルツが並ぶ。ウィーン交響楽団とヴィルヘルム・ロイブナー他の指揮。収録曲は以下の通り。

 ドナウ川のさざなみ(イヴァノヴィッチ)、
 金と銀(レハール)、メリー・ウィドウ・ワツル(同)、エヴァ・ワルツ(同)、
 スケーターズ・ワルツ(ワルトトイフェル)、女学生(同)、スペイン(同)、トレ・ジョリ(同)

70年代当時の感覚でいえばホームミュージックといった感じの盤だろう。その名の通り楽しいワルツ集。シュトラウス親子らと同時代でウィンナワルツと総称していい曲だが、少し素朴で控え目なところがチョイ渋で中々味わい深い。 イヴァノヴィッチ(写真)の<ドナウ川のさざなみ>などは昨今耳にすることすら珍しいのではないだろうか。短調の哀愁あふれるメロディー。昔はよくラジオから流れていた。J・シュトラウスと同世代だったイヴァノヴィッチが<美しき青きドナウ>の向こうを張って作ったのだろう。レハールの<金と銀>はいつ聴いても美しく麗しいし、<エヴァ・ワルツ>はこの盤で初めて知ったが中々華麗なワルツ。フランスのワルツ王;ワルトトイフェルの曲には駄作も多いと聞くが、ここの収められた4曲はいずれも傑作だ。

今どきのホームミュージック入門にはどんな曲がリストされているのか寡聞にして不案内だが、四十年以上そこそこクラシックを聴いてきて古典から後期ロマン派、近現代のメインストリームをひと通り聴きかじっているものの、この盤のような曲を聴いてしみじみするときなど、わが道楽人生の原点にはこうした<昭和のホームミュージック>があることが感じる。


序奏付き正調?!<ドナウ川のさざなみ>


<スケターズ・ワルツ> ロベルト・シュトルツ指揮ベルリン響。


スパニッシュな<女学生> ロベルト・シュトルツ指揮ベルリン響。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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