アルゲリッチ 78&79年コンセルトヘボウ・ライヴ



関西、東海に続き、関東地方も本日梅雨入り。折から庭先にある数本の紫陽花も開花。これからひと月半ほど雨の季節だ。 
ところで、ここ半年以上に渡って、にほんブログ村<クラシック音楽鑑賞>ジャンルでランキング1位をキープしている。これも日々アクセスいただいている方々のお陰と感謝感謝。ろくな記事も書かずにナンではありますが、どうか引き続き、記事の終わりにある<にほんブログ村クラシック音楽鑑賞>のバナーを一日一打していただけれると嬉しい。今更、子どもじみたお願いで恐縮ですが…。 さて、あすは仕事という日曜の晩。夜更けてもやや気温高く、エアコンをドライモードでオン。風量をMINに設定して送風音を下げ、音盤試聴モードに。たまたま覗いたネットで、きょう6月5日はアルゲリッチ(1941-)の誕生日と知り、こんな盤を取り出した。


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アルゲリッチがコンセルトヘボウで開いたソロリサイタルのライヴ盤。バッハとプロコフィエフが79年4月、他は1978年5月の演奏。当時アルゲリッチは30代後半で、80年代に入るとソロ活動から室内楽活動に軸足を置くようになる前の、名実ともピアニストとしてその絶頂期だったといってよい。この盤からも、バッハから近現代に渡る多彩なプログラムで自信のほどが伺える。収録曲は以下の通り。

 J.S.バッハ;パルティータ 第2番ハ短調BWV.826
 ショパン;ノクターン 第13番 ハ短調 作品48-1
 ショパン;スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 作品39
 バルトーク;ピアノ・ソナタ Sz.80
 ヒナステラ;アルゼンチン舞曲集 作品2 第1~3曲
 プロコフィエフ;ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調作品83「戦争ソナタ」
 <アンコール>
 D.スカルラッティ;ソナタ ニ短調 K.141=L.422
 J.S.バッハ;イギリス組曲 第2番 イ短調 BWV.807よりブーレ

実際のライヴの曲順とは異なるだろうが、この盤1枚を最初から聴くと、まさに一夜のコンサートを楽しむ気分になる。冒頭のバッハ;パルティータはコンサートの開始に相応しく、穏やかなタッチで静けさをたたえて始まる。特に第1曲のシンフォニアは実に控え目で抑えた表現が美しい。組曲の後半になって次第に音楽の温度感が高くなり、サラバンドのあとのロンドからカプリチオへはアタッカで入って一気呵成に弾き切るあたりは、いかにもアルゲリッチらしいところだ。次ぐショパンの2曲でぐっと音楽の密度が上がる。ノクターンでも決めどころの和音は重量感にあふれたタッチでずっしりと響かせる。スケルツォ共々、軽いロマンティックなショパン風情ではない。バルトークはプログラムとしたら休憩前の前半最後の曲という位置付けになるだろう。後半に置かれたプロコフィエフのソナタ共々、キレにいいリズムとタッチとライヴのノリの加わって音楽をドライブする力にあふれる素晴らしい演奏だ。彼女と同郷のヒナステラは小品3曲だが、『粋な女の踊り』と称する第2曲でのブエノスアイレスの冷たい夜の気配と官能を感じさせるような抒情から、第3曲『やくざなガウチョの踊り』での複雑なリズムの高速処理まで、その描き分けが素晴らしい。
ぼく自身はアルゲリッチの特別なファンではないが、こうして彼女のソリストとしての絶頂期とも言える時期の録音を聴くと、当時多くのファンが圧倒され、熱狂した理由が分かる。


バッハのパルティータ第2番。2008年の演奏。アルゲリッチは録音、ライヴ共にしばしばこの曲を取り上げている。


バルトークのソナタ。この盤の音源かどうかは定かでない。


以前も貼ったアルゲリッチ若き日の記録。デュトワとの蜜月時代。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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