シューリヒトのワグナー管弦楽曲集


梅雨空続く関東。きょうも♪しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん♪
六月も半ばになって今月の業務予定も佳境…といいながら、夕方ちょうど区切りがついたのでそそくさと退勤。いつもより少々早めの帰宅となった。
例によって、ひと息ついてアンプの灯を入れ音盤タイム…ではあるのだが、なんだか最近考える。個人的備忘録としてのマンネリブログもそろそろ考え直そうかと。音楽を聴くのはいいが、その始終を小一時間要して書く意味を再考中。聴くだけ聴いて一人満足、何も他人に語る必要もないだろう…。ツンドク状態の本を何とかしようか…。ギターの練習にでも時間を回した方がいいのでは…と。


Schuricht_Wagner_2.jpg  Schuricht_Wagner.jpg


…と、ぶつぶつ言いながら取り出した今宵の音盤は、カール・シューリヒトがパリ音楽院のオケを振ったワグナーアルバム。1954年のモノラル録音。70年代にキングから出ていたロンドンの廉価盤シリーズ中の1枚だ。確か学生時代に買い求めたはずだから、かれこれ四十年近く経過している。収録曲は以下の通り。

 1. 楽劇「トリスタンとイゾルデ」~前奏曲
 2. 同~愛の死
 3. 楽劇「神々の黄昏」~夜明けとジークフリートのラインへの旅
 4. 同~ジークフリートの死と葬送行進曲

シューリヒトというと、玄人受けはするものの今ひとつ録音に恵まれず、マイナーな存在であることは否めない。実際ぼくの音盤棚にある彼の盤を思い起こしてみても、音質の冴えないコンサートホール盤が何枚かと、ややメージャーなところではウィーンフィルとのブルックナーの8番があるだけだ。そんな中にあってこのモノラル録音のワグナーアルバムも地味な存在かと思われるが、どっこい中々に雄弁かつ押し出しのいい演奏だ。

シューリヒトらしく、すっきりとした造形ともたれないテンポ設定ではあるが、あっさりとしている感じはない。むしろ濃いめの味付けといってよい。ワグナーらしい息の長いフレーズはもちろんだが、その中のいくつか存在する短いモチーフの対しても表情付けがかなり積極的で起伏に富む。また各パートが団子にならず、入りと出が明確だ。モノラル録音ながら、そうした各声部の動きや描き分けが明瞭に聴き取れるのは、録音条件ばかりではなくシューリヒトの指示によるところが大きいだろう。

「トリスタンとイゾルデ」はこの曲に期待し予想する展開を十分に満たしてくれるし、「神々のたそがれ」からの有名なくだりもしかりだ。フルトヴェングラーの熱っぽさや悲劇性、クナッパーツブッシュの巨大な造形、そうした流儀とは異なるアプローチだが、少なくても「地味でマイナー」というシューリヒトに対する接頭語は、この演奏に限ってはまったく当たらない。手元には何枚かのワグナーアルバムがあるが、その中でも個性光る名演奏だ。


この盤の音源で<トリスタンとイゾルデ>前奏曲。冒頭、調性のはっきりしないフレーズを<トリスタン和音>(「減五短七=マイナー7フラット5)でつなげながら進行する。


近代和声への扉を開いたともいわれる<トリスタン和音>についての解説。
弾いているのは1876年、バイロイト祝祭劇場完成を祝してスタインウェイからワグナーに贈られたピアノとのこと。


ギターでも出来まっせ…


モダンジャスも底流は後期ロマン派・仏近代とつながっている。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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