バッハ フルート・ソナタ ホ短調BWV1034



週末金曜日。きょうも暑さMAX。何とか涼しい顔をしていられるのは朝の7時までだろうか。ちょうど出勤移動中のその時間は、NHKFM<古楽の楽しみ>を聴くことが多い。70年代皆川達夫氏の時代から、朝はバロック音楽のゴールデンタイムだ。先週の放送でバッハのフルート作品を取り上げていたのを思い出し、今夜はこんな盤を取り出した。


201608_Bach_Flute.jpg


いつものバッハ全集中、フルート作品が入っている盤。ステファン・プレストンのトラベルソとトレヴァー・ピノックのハープシコード。曲によってジョルディ・サヴァールのガンバが加わる。1975年録音。以下のバッハのフルート作品7曲がCD2枚に収録されている。

 フルートとチェンバロのためのソナタ BWV1030-1032
 フルートと通奏低音のためのソナタ BWV1033-1035
 2本のフルートと通奏低音のためのトリオ・ソナタ BWV1039

バッハのフルート作品の中ではBWV1030ロ短調のソナタがもっともよく知られ、また傑作でもあるが、今夜はBWV1034ホ短調のトラックを選んだ。

 第1楽章 アダージョ・ノン・タント
 第2楽章 アレグロ
 第3楽章 アンダンテ
 第4楽章 アレグロ

セオリー通り、ゆっくり、はやい、ゆっくり、はやいの4楽章構成。
トラヴェルソの演奏ということもあって(加えて通奏低音がチェロではなく、ガンバということもあって)、冒頭のアダージョから落ち着いた渋い響きが部屋を満たす。2楽章のアレグロになって、トラヴェルソの技巧的なフレーズやそれに絡む通奏低音も闊達に響き、ようやく音楽は活気付く。3楽章は温かみのある穏やかな旋律が長調と短調と行き来する。終楽章は再びソロの技巧の見せ所。ガンバによる通奏低音も負けずに活躍し、バッハらしい精緻なポリフォニックな響きが続く。
モダンフルートによる演奏ならずっと明るく華やかな響きになるところだが、やはり予想以上にトラヴェルソの響きは渋い。ピッチや音域の高い方、低い方のコントロールは中々大変そうというのが聴いていても分かる。しかし、柔らかいアタックと独特の音色は現代にはない響きで魅力的だ。


バロックフルートと、バロックチェロ・ハープシコードによる通奏低音。 モダンフルートとはまったく趣きが異なる。


この曲をギターにアレンジしたデイヴィッド・ラッセルによる演奏。


◇楽譜はこちら。このままソロパートとバスパートをギター2本で遊べそうだ◇

ギターによるBWV1013のアルマンド。これまでも記事に中で何度か貼っているホルヘ・カヴァレロのギター。楽器は1940年製ハウザー1世。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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