R・シュトラウス <ドン・キホーテ>



きのうの続き…というわけでもないが、今夜もリヒャルト・シュトラウスを。


201608_richardstrauss.jpg  201608_Don_Quixote.jpg


取り出したのは、フリッツ・ライナー&シカゴ響によるR・シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」。ぼくがもっとも好きなチェリスト:アントニオ・ヤニグロがソロを取っている。録音は1959年。手持の盤は数年前にSACDのハイブリッド盤として出たもの。隣り町のタワーレコードのワゴンで投げ売られていた。同じくR・シュトラウスの「ドン・ファン」も収められている。以前一度記事にしたもの。

この盤、もちろんヤニグロのチェロを激賞したいのだが、それ以前にまずライナー&CSOによる<RCAリヴィング・ステレオ>の面目躍如たる素晴らしいサウンドに圧倒される。ブックレットによると、このCDに収録されている「ドン・ファン」は1954年の録音で、ライナー&CSOとしての最初期のレコーディング。もちろんオリジナルのステレオ録音で、このときライナーは対向配置を取ったとある。そして5年後の「ドン・キホーテ」では左から右にかけて高音群から低音群へと並ぶ、現代的な配置を取ったと書いてある。つまりはストコフスキーよろしく、より音響的な効果を狙ったのだろう。実際マスタリングでもそれを意識したかのように、左右いっぱいにステレオプレゼンスが広がる。今日的な感覚では多少作為的と言えなくもないが、各楽器群の分離、オーケストラ全体のプレゼンス共に素晴らしいし、コントラバスのピチカートも深々と響く。

この曲は本来、各変奏曲とその描写とを楽しむ曲だ。それには何かテキストを横において、CDのトラック番号を追いながら聴く方がいいだろう。チェロはドン・キホーテのモチーフをつかさどるが、この盤ではあまりチェロをクローズアップするような録り方はしておらず、あくまでオーケストラサウンド全体の中に位置付けている感じだ。それでも名手ヤニグロの聴き所はあちこちにあって、特に終曲<ドン・キホーテの死>出だしのカンタービレは感動的だ。


終曲<ドン・キホーテの死>。ヨーヨー・マとエッシャンバッハ&フィラデルフィア管


全曲。サヴァリッシュ&N響。ミッシャ・マイスキーのチェロ。菅沼準二のヴィオラ。1990年。


◆この盤の音源。https://youtu.be/Z1josUx02WM◆


★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

「ドン・キホーテ」のヤニグロ盤

たしか、近年にパブリック・ドメインになって初めて聴いたのだったと思います。アントニオ・ヤニグロのチェロがなんとも自由で、たいへん面白い演奏でした。当方、ふだんは、もっぱらフルニエ(Vc)、クリーヴランド管主席のスカーニック(Va)のコンビによるジョージ・セル指揮のものを、LPで、CDで、さらにmp3ファイルで聴いています。R.シュトラウスのこういう音楽は、わりと好きですね~。

Re: 「ドン・キホーテ」のヤニグロ盤

ヤニグロは手の故障で指揮者に転向を余儀なくされたのが、本当に残念なチェリストでした。残されたいくつかの録音でその素晴らしさに接するにつけ、ますますその感を強くします。
オーケストラの最終目的は、交響曲ならブルックナー、管弦楽ならリヒャルト・シュトラウスの演奏を極めることと、ある本で読みました。セル&クリーヴランドなら完璧ですね。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)