アリシア・デ・ラローチャ <グラナドス作品集>



台風のあとは秋雨前線のお出まし。きょうの関東地方は朝から本降りとなった。九月は梅雨の六月について一年で二番目に雨の多い月というから、これも順当なのかもしれない。幸い気温は低く、湿度は高いものの蒸し暑い不快感はほとんどないのが救いだ。さて、きょうは少々早めに帰宅。ひと息ついて、こんな盤を取り出した。


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アリシア・デ・ラローチャ(1923-2009)の弾くグラナドス作品集。70年代初頭にリリースされたこの2枚組の盤には、グラナドスの代表作である組曲<ゴエスカス>と組曲<ロマンティックな風景>が収められている。確かこの盤も出張先の大阪梅田の中古レコード店で安く買い求めた。ゴヤの絵をあしらったジャケットが中々ノスタルジックでいい感じだ。

ぼくらのようなクラシックギター弾きにとってグラナドスやアルベニスといったスペイン近代の作曲家は、ギターのオリジナル作品を書いた作曲家と同等以上に馴染み深い。グラナドスの作風は、ショパンやシューマン、リストなどロマン派の保守本流的要素とスペイン的な民族色とを兼ね備え、更にそこへフランス印象派のエッセンスがちちばめられている。こう書くといささか散漫な作風のように思われるが、これらのごった煮というわけではなく、曲によって作風がシフトするとでも言ったらいいだろうか。組曲<ゴエスカス>は、甘美なロマンティシズムというよりは、内省的でほの暗い側面が強く、組曲<ロマンティックな風景>はその名の通り、より抒情的で優しさと憧れに満ちている。トゥリーナやレスピーギといった、同じ近代ラテン系作曲家と比べると明らかに内省的で静けさの勝る音楽だ。これからの季節に聴くのに相応しいかもしれない。


デ・ラローチャの弾く組曲<ゴエスカス>
第1部 1.愛の言葉 2.窓辺の語らい 3.ともしびのファンタンゴ 4.嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす
第2部 5.愛と死(バラード) 6.エピローグ「幽霊のセレナード」 7.わら人形


グラナドスの全集を録音しているというトマス・ライナ(1928-)というピアニストによる組曲<ロマンティクな風景>。曲は以下の6曲からなる。
1.マズルカ 2.子守歌 3.無題 4.アレグレット
5.アレグロ・アパッショナート 6.エピローグ


グラナドス没後100年に合わせてリリースとなった、実力派益田正洋氏のギターによる<12のスペイン舞曲>の紹介。キレのいい技巧と思い切った歌いっぷり、そして名器ロマニリョスの美しい音色。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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