さまよえるオランダ人



今頃になって夏の疲れが出てきたのか、十月に入ってから少々バテ気味。しかし、悲しいかな食欲衰えず。身が細るには至らず。結局本日も三食平らげ、どこが夏バテ?の一日が終わった(^^;
さて、このところようやく涼しくなり、夜のリスニングタイムもエアコン騒音なし。音量控え目でも十分音楽が楽しめるようになり、サーフェイスノイズの抑制が音量設定の肝になるアナログ盤再生には好適の時期になった。そんなことを考えつつ、久々にこんな盤を取り出した。


DSCN5222 (560x560)  DSCN5223 (560x560)


70年代初頭、一連のバイロイト実況録音盤のリリースに合わせて発売されたワグナー作品のダイジェスト盤。きょう取り出したのは<バイロイト・セット・サンプラー>と称する一枚。<さまよえるオランダ人><タンホイザー><パルシファル>の三作品のダイジェストが収録されている。オランダ人とタンホイザーがサヴァリッシュ、パルシファルがクナッパーツブッシュ、いずれも60年代初頭のバイロイトでのライヴ録音。その後このシリーズは何度かリリースされ、手元にはベームによる<リング>のダイジェスト盤もある。

大学に入り、ダイヤトーンのロクハンP610と6BM8シングルの自作セットで音楽を聴き始め、ワグナーの管弦楽作品もひと通り聴いて、ぼちぼち楽劇全曲を聴きたいと思っていた頃、そうはいっても全曲はまったく手が届かなかったボンビー学生にとっては、ダイジェストとはいえ、独唱や合唱付きのバイロイトライヴを聴ける(しかも千円盤で)ということで飛びついた記憶がある。

この盤の冒頭の入っている<さまよえるオランダ人>。当時、序曲だけは聴きかじってはいたが、それほど面白い曲だとは思わず、タンホイザーやマイスタージンガーなどのポピュラーな曲ばかり聴いていた。そんな折に、サヴァリッシュによるこのライヴ録音を聴き、合唱と独唱、双方の素晴らしさに目覚めた。この盤では第2幕の<ゼンタのバラード>と第3幕の<水夫の合唱:見張りをやめろ、かじとりよ>の2曲が収録されている。<さまよえるオランダ人>全曲からのダイジェストとなると、この2曲の選択が妥当だろうし、この曲の良さも味わえる好場面だ。特に<水夫の合唱>は、ライヴならではの臨場感にあふれる。その後これまでこの曲のいくつかの盤を手に入れたが、やはりバイロイトのライヴが図抜けている。ノルウェイ船の水夫たちが船上で酒を飲みながら歌り、足を踏み鳴らしながら踊る様が、バイロイトの特殊構造のステージとホールに響き渡る。胸板の厚い大男らによる迫力の合唱、当時まだ30歳半ばだった気鋭のサヴァリッシュのタクトも冴え、十数分の、まさにダイジェストながら、バイロイト詣での気分を楽しませてくれる。


荒波続きの航海を終え、ようやく上陸の見通しとなる。水夫たちは歓喜し、舵手をからかうように歌う。「そこの舵取り、見張りをやめろ。こっちへ来いよ」。舞台演出そのものは少々地味かな…


同じ場面。1999年のペーター・シュナイダー指揮のバイロイトライヴ。



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
月別アーカイブ
リンク
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)