マタチッチ&チェコフィル チャイコフスキー交響曲第5番ホ短調



先日の記事で冬到来を告げるチャイコフスキーの第4交響曲を取り上げたが、きょうはその続きで第5番。取り出したのはこの盤だ。


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マタチッチとチェコフィルによる1960年の録音。70年代には廉価盤で出ていたマタチッチとチェコフィルの演奏やその後のN響との演奏他いくつかの盤が現在も日本コロンビアから出ている。手元に数年前に手に入れた盤がいくつかあったが、きょう取り出したチャイコフスキーの5番もその中の一枚。

第1楽章の序奏は物々しく始めることが多いが、この盤では思いのほかあっさりと進む。過度な表情付けはないが、よく聴くとフレーズの緊張・解決に沿ってわずかに音の重みに変化を付けている。主部に入ってからも速めのテンポでもたれず進む。主題の切り替わりで僅かにテンポを揺らしたり、展開部ではせき込むようなアチェルランドを過度にならない範囲で効かせ、効果を上げている。チェコフィルの弦楽器群の音は潤いに満ちていて、フォルテッシモでも余裕を持った柔らかな響きをキープしていて美しい。管楽器群も鋭く響くようなところはなく弦楽群とよく調和している。第2楽章のホルンのソロや、ときどき金管群やホルンが聴かせるヴィブラートがこの時期のロシア・東欧系オケの特色を感じさせる。
料理の仕方次第で様々に変化するチャイコフスキーだが、この演奏は過度な演出を避けながらもスラヴ的感興にも不足のない、そして往時のチェコフィルの音を堪能出来る素晴らしいアルバムだ。


1975年にN響を振って演奏した同じチャイコフスキー第5番の音源があったので貼っておこう。チェコフィルとの録音から15年を経てテンポはわずかに遅めになっているが、もたれるような感じはまったくなく、推進力に富む。40年前の録音だが、すでにアナログ録音の完成期。やや残響に乏しいNHKホールながら、コントラバスの最低音までしっかりとらえられている。


第4楽章の中間部聴き比べ。9名の指揮者が登場する。

#0:00 ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリンフィル
#2:55 ズデニェク・マーツァル / チェコフィル
#5:37 リッカルド・シャイー / ウィーンフィル
#8:12 リッカルド・ムーティ / フィラデルフィア管
#10:45 チェリビダッケ / メルボルンフィル
#13:55 アバド / シカゴ響
#16:35 デュトワ / モントリオール響
#19:12 スヴェトラーノフ / ロシア響
#21:33 ムラヴィンスキー / レニングラードフィルハーモニー管弦楽団


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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