内田光子のショパン


この時期としては異例の降雪に見舞われた関東地方。けさはこの秋一番の冷え込みで、朝も完全冬支度での出勤となった。11月も末。業務少々停滞気味ながら本日は定時で退勤。ひと息ついて、もう日付が変わる時刻。部屋を暖め、熱い渋茶を一服。何か聴こうかと思い、こんな盤を取り出した。


201611_Mitsuko-Uchida_Chopin.jpg


内田光子が弾くショパンのソナタ第2番と第3番。1987年の録音。10年程前に廉価盤で出ているのを見つけて手に入れた。内田光子のネームヴァリューは国際的には相当なものだし、実際彼女の活躍の主体は海外だ。1970年のショパンコンクールで第2位になった実力派(現在まで邦人では最高位)だからショパンも悪かろうはずはないのだろうが、彼女のショパン録音はこの盤以外に見当たらない。

この盤の録音当時はモーツァルトのソナタや協奏曲を盛んに録音して話題となり、内外で認められる存在になった時期。この演奏はその勢いを感じさせるようなやや速めのテンポと中々強靭なタッチのショパンだ。曲がソナタということもあるが、ゆったりとしたロマンティシズムを期待すると裏切られる。強い集中力とそれを形にするテクニックと力感にあふれている。第2番は冒頭からせきを切ったような音の洪水、また第3番が晩年の作品であることを忘れさせる力感に満ちた表現を聴かせる。比喩は適当ではないが、まるでベートーヴェンのソナタのように聴こえてくるほどだ。
80年代に国際的な評価を受けるようになってから、彼女の演奏曲目はモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ドビュッシーと続くが、先に記したようにショパンの録音はこの盤以外にない。2000年代に入ってからザンデルリングと組んでベートーヴェンの協奏曲を録音したり、昨今はモーツァルトの協奏曲を弾き振りで再録している彼女だが、年齢を重ねた今、彼女が弾くショパン晩年のバラードやマズルカを聴いてみたいと思う。


エチュード作品10第2番。1970年ショパンコンクール前後のものとコメントがある。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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