2016年回顧 <音曲編>


今年も残すところ数日となった。
マンネリMAX、与太記事続きの本ブログだが、例年通り、年の終わりのまとめとして本年述懐をしておこう。ブログタイトル<六弦音曲覗機関:ろくげんおんぎょくのぞきのからくり>の成り立ちより、本日はまず<音曲編>を。去年の述懐とほとんど変わらない状況に、我ながら進歩のなさと加齢を実感する。

さて、今年2016年は270本の記事を書き、その中でおそらく200枚程の音盤を取り上げた。10月にはブログ開始から6年が経過し7年目に入った。記事の総数はまもなく1500。記録していないので定かでないが、この間、記事にした盤は1000枚を下ることはないだろう。昨年あたりからそうであが、音盤棚の目に付くところにある盤は大体取り上げたかもしれない。全在庫4000枚余の確認を記事にしていると一生続きそうになるが、そう意識して確認するつもりもないし、土台無理な話だ。もちろん新たな音盤購入は皆無といっていい状態だし、中古レコード店巡りはもうやるつもりはない。魅力的ながらCDのボックスセットに付き合うのもそろそろ止めにしようと考えている。…といった舌の根も乾かぬうちにナニではあるが、わずかながら新規調達もあった。


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まず大物はショルティのワグナー録音を集めた36枚組ボックスセット。ウィーンフィルとの指環が御目当てで、そのセットもあったが、この際だからと、ワグナーの主要作品を集めたセットにした。 『トリスタンとイゾルデ』、『タンホイザー』、『パルジファル』、『マイスタージンガー』、『さまよえるオランダ人』、『ローエングリン』そして『ニーベルンクの指環四部作』。さらにボーナスCDとして『トリスタンとイゾルデ』の全体リハーサル、ピアノ・リハーサルや、出演者のディスカッションも含むレアな音源と150ページほどのブックレットが付く。『さまよえるオランダ人』のみシカゴ響。他はウィーンフィル。いずれも英デッカ黄金期の高音質のセッション録音。これで9千円余はもってけ泥棒状態。かつてのLP時代を知るものには隔世の感ありだ。 ワグネリアンでもないのに<指環>だけでもこれで3セット目になる。バイロイトでのライヴを集めたセットと、ノイホルト指揮バーデン歌劇場でのライヴ録音。そして今回のショルティ盤。もちろん抜粋盤は他にもいくつかあって、「ちょっとワグナー気分」というときは抜粋盤のお世話になることが多い。しかし、ショルティ&VPOの指環はワグナー録音の金字塔としてやはり持っておきたいとの気持ちに抗し切れなかった。まとめて聴くほどのゆとりもないが、時折取り出して、その圧倒的な音響とオーケストラのプレゼンスに酔いしれている。

次はR・シュトラウスのセット二組。まずルドルフ・ケンペ指揮SKDによる管弦楽全集9枚組。これは十年ほど前に出たEMI盤緑色のボックスセット時代から手に入れたいと思いながら、何となくスルーしていたもの。EMIがワーナーに組み入れられたこともあって、今回ワーナーレーベルで新装発売となった。演奏・録音とも常に絶賛されるケンペ最大の遺産といえる録音だ。ついでにR・シュトラウスの室内楽集のセットも手に入れた。

ベルガンサがスペイン物を歌っているセットは、もちろん彼女の歌が主役だが、一部の曲で伴奏を付けている指揮者へスス・ロペス・コボスにも興味があったもの。

サイモン・ラトルとウィーンフィルによるベートーヴェン全集は、たまたま立ち寄ったTWRで投売りされていた。2000円のプライスタグにひかれて購入。元々EMIから出ていたものだが、こちらも2013年EMIの身売りに伴い、ジャケットにはEMIに代わってWARNER CLASSICSのロゴが入っている。折りしもラトルとベルリンフィルによるベートーヴェンの交響曲全集が数日前にリリースされたばかりというタイミング。それへの対抗もあるのか、破格の値付けだ。演奏は2002年の4月から5月にかけ、ウィーンフィルの本拠地ムジークフェラインでライヴ録音されたもの。ライヴとして短期間にまとめて録られたこと、またベーレンライター版が使われたことなどが話題になった盤で、例の石原俊著のオーディオ本でも、同著発売当時(2005年)のベートーヴェン演奏の一つの形として、またオーディオ的リファレンスとして取り上げられていたもので、ムジークフェラインの音響を生かした高音質でも評価されていた盤だ。値段はともなく、日頃古めの録音ばかり聴いていて、たまには時流にのるものいいかなあと思っていたこともあって手に入れた。手元にあるベートーヴェン交響曲全集は十種を超えるが、もっとも新しいのがジンマン&チューリッヒトーンハレ盤(1997-98年録音)、高関&群馬交響楽団盤(1995年録音)あたりで、21世紀の録音は今回が初めてになる。しかし買ってはみたものの、実のところあまり出番がない。ベートーヴェンを聴こうという段になると、ブロムシュテット&SKD盤やスウィトナー&SKB盤に手が伸びることが多い。でも、まあ2000円ならいいかと…

5月の福原彰美さんのピアノリサイタルとその直前にあったプライベートなお披露目会は、今年印象に残ったイヴェントの一つ。会場で入手した14歳のときのデビュー盤他はそのときのメモリアル。このブログでも記事にしようかと思ったのだが、録音状態が芳しくなく、彼女の魅力を伝えきれてないことから見合わせている。今の状況を伝える新録音がほしいところだ。


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…と、挙げてみると今年の音盤購入はごくわずかだった。おそらく来年はもっと少なくなるかもしれない。加齢も進み、新しいものを望まなくなった。そもそも在庫確認も出来ていないのに…。そんな中でダントツの勢いを示すのがヴィジュアル物の<孤独のグルメ>。テレビ録画が全部残っているSession5以外のDVDを一気に調達。拙宅ではトップのヘビーローテーションとなった。今年は新年と夏のスペシャル版があっただけで、新編の放映はなかったが、その渇きを癒すように、来年2017年の新年早々にまたもスペシャル編が放映されることになった。1月2日夜11時20分から<2017年お正月スペシャル> 乞うご期待!

もう二、三年前から考えていることだが、音盤在庫もいずれ整理しようと思っている。その「いずれ」のタイミングを推し量りつつ、当面差し迫った状況でないのをいいことに先延ばしをしているわけだが、還暦も過ぎたのを機にボチボチと…という意識にはなってきた。実は数年前に、音盤に押されて場所を失った書籍数百冊を処分した。処分する前には、後悔の念に襲われるのではないかとも思っていたが、実行してみればあっさりしたもので、どうということはなかった。レコードやCDもと思うのだが、こちらは高校時代に最初に買ったレコードからして、まだ1枚も処分していないという現実があって思案中だ。ぼくよりふた周りくらい若い世代で熱心な音盤マニアがいれば、みんな持っていって!とお願いし、20年後には手提げ鞄一つに道楽の品を収まる程度にして、跡を濁さずの状況を作りたいのだが、さて実行かなうか、かなわざるか。来年の今頃、また同じセリフをつぶやいているのかな…


ブログ記事に貼り付けるYOUTUBE音源散策では、いくつか興味深い音源に出会った。
バッハのカンタータも昨年来、聴き進めようと思いながら、ほとんど手付かずだった。この演奏も印象に残ったもの。80年代後半から試みられるようになった合唱団をおかず各声部1名による究極の小編成。ジェズアルド・コンソート・アムステルダムによるBWV80。躍動的で小編成ながらまったく不足感はない。



先に記したショルティ&VPOのセッション風景。<神々のたそがれ>ジークフリートの葬送行進曲。当初乗り気でなかったウィーンフィルがショルティの熱意により、次第にその気になっていったという逸話が分かるような指揮ぶりだ。



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記事前半、「新盤購入は皆無」「ボックスセットに付き合わない」という言葉に「え~?物欲全開でガンガン行こうよ~!」と一瞬心配しましたが、後半、しっかり「やらかして」おられる様子で安心しました。(笑)
ギタリストはとかくギター音楽しか聴かなくなりがち(私のことです)ですが、与太さんのギター演奏は多くの音楽を聴いておられるからこその深みと表現力があるのだろうと感じております。

クラシックのCDはほとんど持っていない私ですが、クリスチャンとして、そして音楽家(?)として、私もヘンデルのメサイアだけは全曲盤を持っておきたいと思っているのですが、経済的理由および二枚組でCD入れ替えたりはめんどくさいという理由で、抜粋盤しか持っていません。(汗)

与太さんに刺激されて国産手工ギターを購入した私ですから(笑)この年末年始は何か1枚買ってみようかな~?

これからもオタクめいた記事の数々、楽しみにしています。

Re: タイトルなし

みっちゃんさん、こんばんは。ヘンデルのメサイアは(多分…)持っていない与太です(^^
クラシックをひと通り聴こうとしたとき、何枚くらいCDがあれば充足できるかと考えたことがありますが、おおむね500枚くらいあれば、メジャーな保守本流はカヴァーできるかなと思います。1枚1000円とすると50万円ですね。これを10年で集めるとすると、年間5万円、月に数千円という勘定になりますね。私は酒を飲まないので・・・というのが、私の場合の財政確保の言い訳です。それに購入単価も1枚200~300円位。毎月5千円使ってボックスセットを買っていると10年で2000枚以上になるでしょうね。まあ、大目にみてよというレベルかと…(^^; それと手元に置きたいという所有欲さえなければ、今やYOUTUBEでほとんどの需要は充足されると思います。


プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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