チェリビダッケ&MPO シューマン交響曲第3番<ライン>


三が日も明けて、きょうは仕事始め。休み明けだし、ぼちぼちイコか…と思っていたのだが、年度末までの計画を眺めつつ、そうそうのん気に出来ないなあと、柄にもなく朝からフル稼働。気付けば夕方まで一心不乱に(ウソです)業務に精励し、定時に退勤となった。 帰宅後ひと息ついて本年初の音盤タイム。さて何を聴こうかとしばし熟考。ふと思いついて、こんな盤を取り出した。


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シューマンの交響曲第3番変ホ長調<ライン>。この曲を新年の初めに聴こうと思い立ったのは、第1楽章冒頭の開始の雰囲気が何となく新年の幕開けに相応しく感じたからだ。序奏を伴わずに一気にガツンと立ち上がる主題が何とも躍動感にあふれている。シューマンには<春>と題された第1番の交響曲があって、その冒頭ざわざわとうごめきながら始まる<春>は確かに春の一面を表している。しかし日本人的感覚の新年の幕開けにはライン交響曲の冒頭の方がピタリとくるように感じるがどうだろう。

四曲あるシューマンの交響曲はいずれも好きな曲で、コンヴィチュニー、サヴァリッシュ、クーベリック(二度目のバイエルン放響との録音)、クレンペラー、セルなどが全集としてあるし、個別にもテンシュテット、フルトヴェングラー、カラヤンなど、やはり独墺系の指揮者を中心に何枚かある。そんな中から今夜はチェリビダッケの3番を取り出した。もう十年以上前になるが晩年のミュンヘンフィルとの一連のライヴ録音がEMIから出たときの一枚。1988年の録音。カップリングは同じくシューマンの四番。

この曲は第一楽章冒頭の音でかなり印象が決まる。ズワーンといくか、パーンといくか。オーケストラ音楽愛好家ならこのアインザッツの違いとイメージはすぐにわかってもらえるだろう。チェリビダッケはズワーン、かつかなりソフトに始まる。以降もゆったりとしたテンポと深く暗めの音色でジワジワと音楽を進め、第一楽章展開部での寄せては返す緊張と解決、コントラバスの意味ありげな動きなど、ドイツロマン派の本流を好む向きにはたまらない展開となる。テンポを遅くとりながら緊張感と充実した響きを維持するのはオケのメンバーにとっては大変な負荷がかかる。この曲に限らず、チェリビダッケのテンポ設定と張り詰めた音響は、オケの団員が信頼と尊敬をもって彼に応じている何よりの証拠だ。第二楽章以降も音楽は常に悠揚迫らず、美しくかつスケール大きく進む。カップリングされている四番同様、他に類のない名演だ。


デンマーク放送交響楽団と2004年から首席指揮者を務めたトーマス・ダウスゴーによる演奏。ワインヤード型の素晴らしいコンサートホールは放送局に隣接して2009年オープンしたとのこと。速めのテンポ、若々しく躍動感にあふれる演奏。ヘミオラを駆使したリズミックな推進力と横へ流れるレガートなフレーズの交錯が続く第1楽章。冒頭のトゥッティもいいが、3分20秒過ぎから展開部に入り、3分35秒過ぎ辺りから低弦群のうごめきと呼応する木管やヴァイオリン群によって次第に盛り上がるところなど、何度聴いてもぞくぞくとくる。この緊張は6分00秒のホルンの出まで続く。


取り上げたチェリビダッケの盤の第3番全楽章。



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交響曲三番は何故「ライン」って呼ばれるんですか?

Re: タイトルなし

> 交響曲三番は何故「ライン」って呼ばれるんですか?

この手の話は実は苦手ですが、手持ちのCDブックレットに書いてあるところによると…
作曲当時シューマンはデュッセルドルフで充実した日々を送っていて、市中を流れるライン川沿岸を逍遥することに喜びを感じていて、その存在やライン地方の明るく牧歌的な情緒やケルンの大聖堂に霊感を受けた、というような背景があった、とのことです。いずれにしてもシューマン自身が命名したものではありません。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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