ブラームス <弦四第一>
本日もせっせと業務に精励。思いのほか苦戦の一日。深追いは禁物、あすに期待して6時少し前に退勤となった。寒気流入の日本列島だが、当地関東は予報ほどの寒さには至らず。帰宅後一服して、きのうの続きで、渋めの音盤をチョイス。こんな盤を取り出した。


略称好きは日本人ばかりでもないようだが、クラシックの世界も同様だ。SKD、SKB、VPO、CSO、BPO、シベ2(ツウ)、ブル8(ハチ)、ハルサイ、ドヴォコン…門外漢にはまったくイミフ~w。先日のABM、そして今夜のABQはどうだろう。 ウィーン・アルバン・ベルク四重奏団:ABQによるブラームスの弦楽四重奏曲第1番ハ短調。手持の盤は80年代初頭に出ていたテレフンケン名盤ライブラリーと称する2枚組LP。ブラームスのカルテット全3曲を収められている。録音は76年から77年にかけて行われている。ちょうど1970年に結成されたABQが評価と人気を確立した頃だ(そして同団は2008年に解散)。
ブラームスのカルテットはいずれも彼が第1交響曲を書き上げた頃と重なる40歳の頃の作品。古典的様式感と同時に、ロマン派らしい微妙な移ろいと陰影に彩られた和声感がいかにもブラームスだ。色恋沙汰の表明のようなキャッチーなメロディはなく、渋さの極みといってもいい。弦楽四重奏は18世紀以降ハイドンやモーツァルト、ベートーヴェンの作品はもちろん、室内楽として、あるいは音楽の骨格を表現できる必要十分な機能体として成立していたが、当時のエンターテイメントの作品として市中では、ヒットしているオペラのアレンジ物やポプリが人気を集めていた。ベートーヴェンの後期弦楽四重奏やこのブラームスの作品などはそうした巷間の時流からみれば、やはり特殊なというか、作曲家の精神の発露としての意義が強かったのだろう。しかしこうして21世紀にまで生き残り、少なからぬ人々が愛好し続けているということは、やはり中々のことだと、あらためて思う。
クラシックでもジャズやポピュラーでも、カレーにケーキにハンバーグのごときお子ちゃまメニューの音楽ばかりではなく、大人の味わいとしての渋さや苦味あってこそ真の味わい。クラシックに関していえば、ブラームスのカルテットなどは、そうした大人の味覚を持ち合わせているかどうかの、ちょうどよい試金石だ。
イギリスのナヴァラ弦楽四重奏団という団体による演奏。
★★追伸★★
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