カラヤン&BPO 新ウィーン楽派作品集
週半ばの木曜日。時おり雨交じりの曇り空。やや肌寒い一日。こんな天気だと気分もいささか沈うつになるが、時にはそんな情緒も必要か。夜半の音盤タイムも今宵は心静かにと、こんな盤を取り出した。


カラヤンが70年代半ばに録音して当時大いに話題となった、新ウィーン学派作品集から抜粋盤CD。収録曲は以下の通り。
1. オーケストラのためのパッサカリアop.1(ウェーベルン)
2. 叙情組曲からの3章(ベルク)
3. 3つのオーケストラ曲op.6(同)
4. オーケストラのための変奏曲op.31(シェーンベルク)
19世紀ロマンティシズムが行き着いた先、新たな扉を開けつつも、そのロマンティシズムの濃密さがいやが上にも表出する新ウィーン学派の作品のあれこれがコンパクトに収められている。ぼくは発売当時のオリジナルな形式での盤を欲しいと思いつつ、このダイジェスト盤だけで長らくお茶を濁している。ウェーベルンのパッサカリアなどは、その曲名からも分かる通り、古典的様式感に根ざしながら、20世紀音楽への足がかりを探るかのように展開する。何かブラームスの室内楽を聴いているような気さえしてくる。ベルク:叙情組曲のひんやりとした肌触り、そして緊張と解決の交錯する曲想が素晴らしい。カラヤンとベルリンフィル絶頂期の精緻なアンサンブルと統一された音色感が際立つ名演だ。
この盤のウェーベルン:パッサカリア
同じくカラヤン&BPOのベルク:叙情組曲から、2. Andante amoroso 3.Adagio apassionato
★★追伸★★
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