ショパン:マズルカ イ短調作品17の4



冷え込む春の宵。さすがに雪も氷もないが、関東平野内陸の当地では朝晩の暖房はまだ欠かせない。昼過ぎ野暮用を済ませて帰宅。だらだらとしているうちに夜半近くになった。暖をとりつつ、ふとショパンのマズルカが聴きたくなり、この盤を取り出した。


201703_Chopin_Mazrka_Afanassiev.jpg


ヴァレリー・アファナシエフ(1947-)によるショパンのマズルカ集。2001年4月当地群馬県笠懸野文化ホールでのセッション録音。手持ちの盤は例によって日本コロンビアの廉価盤<クレスト1000>シリーズの一枚。収録曲は以下の通り。

 1. マズルカ イ短調 作品17の4
 2. マズルカ 変ロ短調 作品24の4
 3. マズルカ 変イ長調 作品41の4
 4. マズルカ 変ニ長調 作品30の3
 5. マズルカ 嬰ハ短調 作品30の4
 6. マズルカ ト短調 作品24の1
 7. マズルカ ホ短調 作品17の2
 8. マズルカ ホ短調 作品41の2
 9. マズルカ 嬰ハ短調 作品50の3
10. マズルカ ヘ短調 作品63の2
11. マズルカ 嬰ハ短調 作品63の3
12. マズルカ イ短調 作品67の4
13. マズルカ イ短調 作品68の2

収録曲全13曲のうち11曲が短調作品という異例の選曲。もちろんアファナシエフの意図あっての選曲だ。いずれの曲も、遅いテンポで一音一音噛みしめるかのような弾きぶり。深いメランコリーと失意とあきらめと…そんなことを想起させる演奏だ。手元にはルビンシュタイン、ミケランジェリ他の盤もあるが、ここ何年かは、ショパンのマズルカというと、もっぱらこのアファナシエフ盤ばかり聴いている。

ショパンが晩年に至るまで40曲以上書き続けたマズルカは、彼の望郷の歌であり、音楽家としての原点でもある。アファナシエフの手になるこの演奏は、先人のルビンシュタイン、ミケランジェリ、同時代のピリスらともまったく趣きを異にする。そしてこの演奏を聴いてしまうと他の演奏がかすんでしまう程だ。中でも最初のトラックに入っているイ短調作品17の4は絶品。通常4分程度の演奏時間のこの曲を、アファナシエフは6分半以上かけて演奏している。…絶望と悲惨と荒々しさに満ちた無克の歌。独自の美学に生きる鬼才のピアニストの厳粛なる儀式…と記されたジャケット帯のコメントがそのまま音になって、静かに部屋に満ちる。


アレッシオ・ナンニという若いピアニストによる作品17の4。


ギターデュオによる演奏。


楽譜付き音源。ルビンシュタインによる演奏。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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