田邊ギター工房訪問 ロマニリョス アンティゴーニ・ゴーニ再び
きのうの強風が治まり、きょうは朝から快晴。気温も上昇して小春日和の一日となった。
かねて予定していた田邊ギター工房訪問のため、隣り町に住む同行のK君をピックアップし、埼玉から車を飛ばしてきたS君とJR両毛線の小俣駅で合流。10時過ぎ足利市の田邊工房に到着した。
ギター製作家の田邊さんについては、このブログの初期に書いた。ぼくは田邊さんが実家のある足利市に工房を構えた直後に知り合い、以来何度か訪問。2004年には新作を作っていただき、その後も事あるごとにお邪魔している。今回は昨年秋にちょっとしたきっかけで知り合った若いK君とS君がギター製作の現場を見たことがないとのことで、紹介がてら同行することになった。
<表板をタッピングして音の違い説明する田邊さん> <男前の田邊さん・K君・S君・ボンクラ与太>


<製作ブース;2007年> <工房内の様子;2002年頃>


工房にお邪魔するのは昨年の5月以来久々だ。9ヶ月ぶりに訪れた工房にはいつも通り製作途中のギターや多数の修理品、工具類にあふれていた。同時に、音楽を愛するものであれば身近に置きたくなるような様々なオブジェ、CDやレコード、楽譜や書籍もし少しずつ増えていて、ギター愛好家ならずとも何とも心安らぐ空間だ。「こんな風に毎日ギターや音楽に囲まれて過ごせたらいいですよね」と同行した20代半ばのK君。まったくその通りだ。50代半ばのぼくだってそう思う。もちろんすべての仕事がそうであるように大変さは山ほどあるだろう。すべてを自分で切り盛りしなければならない重圧、何より一つ一つの作品が勝負の厳しさ、ぼくのようなボンクラ勤め人ののん気さ加減とは別世界だ。
田邊さんはスペインの伝統的な製作手法のこだわって一つ一つの工程を吟味しながらギター作りを進める。ぼくの2004年作の田邊ギターは、ちょうど田邊さんがスペインでロマニリョスの製作講習会を受けて帰国し、その手法を忠実に再現していた頃の作品だ。現在は少し傾向を変え、田邊オリジナルともいうべきモデルとトーレスを範にしたモデルとを作っている。
相変わらず穏やかでフランクな田邊さん。そしてぼくとは親子ほどに歳の違う若いギター弾きのK君・S君を交えて歓談。近所の定食屋でカツ丼をほお張りながらギター談義は続き、午後2時過ぎに工房をあとにした。
<アンティゴーニ・ゴーニ バリオス作品集> <田邊工房のワンちゃん>


週末の夜更け、木の香かおる工房を思い出しながらアンティゴーニ・ゴーニのCDを聴いている。彼女については以前紹介したが、1989年製の名器ロマニリョスから実に美しい音をつむぎ出す。このバリオスの作品を集めたアルバムでも透明でつややかな高音と豊かにはずむ低音が目前に広がる。バリオスの郷愁あふれるメロディーとゴーニの美音。ギターとギター音楽を友と出来た喜びをしみじみと感じつつ夜は更けていく。
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