ブラームス クラリネット五重奏曲
今朝の通勤車中で聴いたNHKFMの「きらクラ!」は題して「秋のブラームス祭り」。リスナーからは秋にふさわしいブラームスの名曲がエピソードと共にエントリーされていた。そうだよな、秋はブラームスだよなあ…と合点しながら放送に聴き入る。さて帰宅後、朝の放送を思い出し、リスナーから寄せられた「秋のブラームス」に相応しい曲の一つとして上がっていた、この曲の盤を取り出した。

ブラームスのクラリネット五重奏曲ロ短調。ウィーン八重奏団員よる演奏。アルフレード・ボスコフスキー(クラリネット)、アントン・フィーツ(ヴァイオリン)、ギュンター・ブライテンバッハ(ヴィオラ)、ニコラウス・ヒューブナー(チェロ)。手持ちの盤は、80年代初頭にミドルプライスで発売されたときのLP盤。録音は1961年。
ウィーン八重奏団はウィーンフィルのコンサートマスターだったウィリー・ボスコフスキーが主宰していた四重奏団に、クラリネット・ファゴット・ホルン・コントラバスが加わって構成された楽団だ。60年代入り、ボスコフスキーがウィーンフィル四重奏団や指揮者としての活動に移るため勇退。第一ヴァイオリンがボスコフスキーから、この盤でも演奏しているアントン・フィーツに代わったとライナーノーツに記されている。ちなみに、この盤でクラリネットを吹いているアルフレード・ボスコフスキーは、ウィリー・ボスコフスキーの弟である。
ブラームスのクラリネット五重奏曲は、モーツァルトのそれと共にクラリネットの名曲の一つだ。クラリネットの音色というと、ぼくなどは少々コミカルなイメージを持つが、ブラームスやモーツァルトの手にかかると、一転深みのある音楽を奏でる。このブラームスの五重奏曲も、いかにもブラームス風の落ち着きと憂いと優しさに満ちている。特に第2楽章の美しい歌は比類がない。ここでいう美しさとは言うまでもなく、耳あたりのいいキャッチーなメロディーということではない。憧れと悲しみ、希望とあきらめ、出会いと告別、そうしたものが隣り合わせになった、ブラームス特有の美しさだ。とかく軽く見られがちな第3楽章もいい。スケルツォ風の軽快な運びながら、クラリネットが楽天的になり過ぎないメロディーを吹き、弦楽合奏がそれを支える、聴き応えのある楽章だ。
カール・ライスターと日本のトップメンバーによる演奏。
スコア付き音源。カール・ライスターとアマデウス四重奏団による演奏。ギター抱えて2ndヴァイオリンのパート辺りを追いかけてみるのもよい初見練習かと。
★★追伸★★
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