ギター熱上昇中
きょうは帰宅途中に近所のショッピングセンター内の書店へ。雑誌を二冊買い、ついでに音楽書コーナーを覗く。もちろん一般書店なので珍しいものがあるわけではないが、国内クラシックギター関連書の老舗現代ギター社の新譜などは時々置いてある。きょうもあてもなく眺めていたら、そのうち手にしようと思っていた曲集があったので、レジへ持っていった。

二冊の曲集。一つはギタリストの鈴木大介(1970-)作曲による「12のエチュード」。現代ギター誌に連載されたいたものがまとまっている。今年5月の出版。もう一冊は同じくギタリスト益田正洋(1978-)の校訂・運指によるグラナドス(1867-1916)の「12のスペイン舞曲集」。編曲は益田氏とやはりギタリストで作曲家でもある藤井眞吾氏による。昨年秋の出版。
パラパラとページをめくっただけだが、鈴木大介「12のエチュード」は、それぞれの曲に、はげまし・解き放たれた心・ドルフィン・記憶・ゆれる麦の穂…といった副題が付されていて、弾く前から何となく曲をイメージしたくなる。エチュードだから、曲ごとに習得すべき技術的・音楽的な課題があるのだろうが、現代風の小品としてもおそらく楽しめるのものだろう。
昨年そして今年と、没後100年・生誕150年となるエンリケ・グラナドスのスペイン舞曲集は古くからギター用編曲がなされ、アルベニスの諸作品と共に、近代スペイン音楽の薫りをギターで楽しめる貴重なレパートリーだ。近年、クラシックギターの演奏会で取り上げられる曲というと、70~80年代とは随分様変わりしていて、19世紀の古典ギター黄金期の作品や、スペイン近代の編曲物など、かつての王道プログラムの影が薄くなり、先日の記事に書いたバリオスなど中南米の作品や、ポップスやジャスの感覚を取り入れた現代作品などが増えてきているように感じる。そんな中、益田正洋氏は、古典期のソナタ集を録音したり、この曲集のようなスペイン物も取り上げたりと、かつての王道プログラムを積極的に取り上げ、素晴らしい成果を挙げている。
スペイン物はいずれの曲もその曲調に比して、技術的には中々ハードルが高い。特にピアノからの編曲ということもあって、音の展開に起因する左手の押弦の難易度が高い。このスペイン舞曲集も以前から見知っている曲だが、今回の編曲をちょっと眺めても、安直に楽しむというレベルではなさそうだ。まあ、初見で通せるような安直な曲ばかりでは一向に進歩もないし、少しは気合を入れて取り組もうかと…ひとまず今夜は心に誓ったところだ。さて、どうなるか…
益田正洋氏は以前よりこの曲集の演奏に傾注し、楽譜出版と共にCD録音も完成させた。
福田進一グラナドスを語る
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