ギター工房探訪記 <その1> 西野春平 2001/2007
当地北関東の前橋ではきのうきょうと冷たい雨混じりの寒い日が続いた。ひと月後には桜の便りというのがにわかに信じがたい。が、しかし弥生三月。春到来もまもなくだ。
さて、ギターネタが続いたのでと昨晩言っておきながら、再びギターネタであります。ハイ。
30代・40代とギターから遠ざかっていたぼくだが、ちょうど2000年を迎えた頃から少しずつまたギターを弾くようになってきた。ちょうどその頃は仕事での出張も多く、西へ東へとよく出かけていた。そんな出張の折、時間を作ってはギター製作家の工房を訪問することを思い立ち、例えば金曜日に仕事が終わったら、その晩自腹で一泊し、翌土曜日に近くの工房を訪問した。きょうはそんな中から、所沢の西野春平氏の工房を紹介しよう。




所沢の西野さんの工房へは当地からは車で1時間半。出張に合わせなくても土曜日にでも行ける距離だ。最初に訪問したのは2001年の夏だった。西野さんの名前はもちろん以前から知っていたが、たまたまその頃都内の楽器店で試奏した作品の印象がよく、工房に伺って話をし、場合によっては注文をしようかと考えていた頃だった。工房は住まいの一角を仕切って、工作用の部屋と塗装用の部屋に分かれている。どちらも四畳半程度の狭い部屋だったが手際よく仕事をこなしている感じであった。ぼくらのような訪問者や客を通す部屋には仕掛の楽器や修理品が入ったケースなどが所狭しと置かれている。そのときも50号の新作が出来上がっていて試奏させてもらった。
結局その後、数年してから西野ギターの注文を入れた。2007年のことだ。7月にお願いして、9月半ばに出来上がった50号数本の中から選んできた。数本を弾き比べたが、個体差はほとんどなく、これなら楽器店の店頭で1本置いてあったものを買ってもハズレはないだろうと感じた。西野さんはとても器用で仕事も速い。大体5本程度を同時進行させて2ヶ月ほどで完成に至るようだ。西野ギターの特徴は以前も書いたが、ともかく弾きやすく張りも柔らかめ。軽いタッチでも音が出しやすい。工作精度や仕上げの美しさも文句なしだ。音はハウザー型の外観からイメージする音とは少々ことなり、案外ゆったりとした響く。ウルフトーンはF#からGあたりにあるが、それほど突出していないので扱いやすい。素直によく鳴る楽器なので、弦を変えたときの反応も素直に出る。数年前に、残念なことに当地群馬県桐生市出身の奥様を亡くした。いまは息子さんの西野雅人さんも一緒に製作している。
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