Guitar Music of 90’s



きょうの当地関東地方は、日照ほどほどながら気温湿度共に高く、ちょっとムッとするような暑い一日だった。前線通過の影響とか。あすは一気に肌寒くなるらしい。 さて、本日も程々に業務に精励。ひと息ついて夜も更けて…こんな盤を取り出した。


201710_Wiedemann.jpg


1992年のハバナ国際ギターコンクールで優勝したドイツ生まれのヴィーデマンというギタリストが1990年代、すなわち現代のギター曲を集めて弾いている盤。ARTENOVAという廉価盤レーベルの中の1枚。以前は都内の店ではよく見かけたレーベルだが、最近目にしない。収録曲は以下の通り。3.を除き他は数曲の小品で構成されている。

 1. ローラン・ディアンスのフランスシャンソン集
 2. ボグダノヴィッチのジャズソナタ
 3. スティング:孤独のメッセージ
 4. ヘルムート・ヤスバー:4 Miles 2 Davi

いずれの曲も耳に心地よく、夜更けのBGMとしても最適だ。ちょうど一年前、昨年の10月に亡くなったローラン・ディアンス(1955-2016)のフランスシャンソン集からは全26曲中5曲が選ばれている。いずれもジャスとポピュラーのテイストを帯びた曲想をクラシックギターの技巧にのせて奏でられる。フレンチ・シャンソン集は挑戦してみたい曲ではあるが、楽譜を見るとクラシカルな古典的素養だけでは初見がききにくい譜割りだ。ジャズギタリストが耳コピーして弾けば、正確さはともかく、雰囲気は掴んでいとも簡単に弾くのかもしれない。ボグダノヴィッチのジャズソナタもしばらく前から人気の曲。孤独のメッセージはポピュラーファンにはお馴染み曲だろう。
クラシックギターって、どういうギタージャンル?と聞かれて説明しようとすると、クラシックギターという呼称と実態には中々説明しにくい現実がある。こうした曲だけが90年代あるいは現代のギター曲を代表しているわけではないが、ジャズ・ポピュラーテイストとクラシカルなギター技法との融合という点において、その一つには間違いないだろう。


ディアンスのフランスシャンソン集のプレイリスト


ボグダノヴィッチ:ジャズソナタから



★★追伸★★
ブログランキングポイントは下降傾向。引き続き、下記のバナークリック<一日一打>のほど、お願いいたします。
■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

Augustin Wiedemann 

Augustin Wiedemann
In Twilight: Guitar Music Of The 80's

彼のアルバム1枚目を持っています。

武満さんとかディアンズ、アサド、ブローウェルなど有名曲がてんこ盛り。
その中で、それも1曲買いで、後のウエザーリポートのジョー・ザヴィヌル作の
「マーシ―・マーシー・マーシー」のギターソロが
聴きたくて廉価盤なので手にしました。
演奏者の彼は、オーストア出のザヴィヌルと接点があったのでしょうか。
これでディアンズの作品を知りました。

クラギ奏者がこのような曲を入れる事も珍しかったし、
わりと正統的?な崩しのない演奏なので(編曲者は別)、
JAZZギターとはまた違い聴きやすかった思い出があります。
武満さんの曲は、現代曲で独特な武満ワールドがありましたね。
2枚目のご紹介のアルバムも後年手にした思い出はあるのですが、
どこに行ったか・・・。長男と次男の扱いみたいですね。いかんな(苦笑)。

Re: Augustin Wiedemann 

そうですか、ヴィーデマンの盤を共にお持ちなのですね。
私も確か、この2枚を同時期に手に入れた記憶があります。この頃から今に至るギター曲を俯瞰するにはちょうどいい選曲かと思いますね。…で、思い出し、きょうの記事に<Guitar Music of 80’s>取り上げましたよ(^^;
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)