ルビンシュタインのショパン
月末、年末、週末の土曜日。夕方、散髪に行ったほかは、終日在宅の一日。とはいえ、諸事情あって、音盤もギターも横目で眺めつつ過ごす。夜半近くになって、ようやく一服。こんな盤を取り出した。

特別ショパンファンでもないし、ルビンシュタインファンでもないのだが、十年程前にルビンシュタインが弾くショパンのボックスセットが出たので手に入れた。独奏曲がひと通りと2曲の協奏曲が収められている。1887年生まれのルビンシュタイン( 1887-1982)であるが、同世代の演奏家に比べて随分と長生きしたおかげで、多くの録音をステレオで再録音して残すことができた。このボックスセットも50年台後半から60年代半ばの録音で、いずれも良好なステレオ録音だ。
夜更けて聴くには、文字通り夜想曲もいいのだが、ショパンの故郷ポーランドの民族舞踏に由来するマズルカが味わい深い。ワルツと同じ3拍子ながら、独自のアクセントや跳躍からくる拍節感、哀愁を帯びた曲想など、マズルカは何とも言えない雰囲気がある。 ルビンシュタインは若い頃から名うてのヴィルティオーソとして鳴らしたが、80歳に近くなった60年代半ばに録音された一連の演奏は、力が抜け穏やかで静けさに満ちている。同郷のショパンへの想いも歳を経て一層共感する何かがあるようにも思え、こうして夜更けに聴くにふさわしい。
ルビンシュタインが弾くショパンのマズルカ作品30第4
同曲のギター版。イタリアの名手ステファノ・グロンドーナによる演奏。
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