2017年回顧<音曲編>
今年も残すところ数日となった。
マンネリMAX、与太記事続きの本ブログだが、年の終わりのまとめとして本年述懐。ブログタイトル<六弦音曲覗機関:ろくげんおんぎょくのぞきのからくり>の成り立ちより、本日はまず<音曲編>を。ここ数年の述懐とほとんど変わらない状況に、我ながら進歩のなさと加齢を実感しつつ、まあ仕方ないかなあと。
さて、今年2017年は270本余の記事を書き、その中でおそらく200枚程の音盤を取り上げた。10月にはブログ開始から7年が経過し8年目に入った。記事の総数はまもなく1800。記録していないので定かでないが、記事にした盤は1500枚程度になるだろうか。
昨年あたりからそうであが、音盤棚の目に付くところにあって、よく聴く盤は大体取り上げたかもしれない。もっとも総在庫4000枚余の確認を記事にしていると一生続きそうになるが、そう意識して確認するつもりもないし、土台無理な話だ。もちろん新たな音盤購入は皆無といっていい状態だし、中古レコード店巡りはもうやるつもりはない。魅力的ながらCDのボックスセットに付き合うのもそろそろ止めにしようと考えている。

…といった舌の根も乾かぬうちにナニではあるが、わずかながら新規調達もあった。
わずかながら…といいながら、トータル300枚ほどになるアンセルメのボックスセット。この夏、暑さのピークにあった頃、フランス編・ロシア編・その他欧州編の3セットを大人買い。メジャーレーベルの英デッカ盤ではあるが、相変わらず続く音盤デフレ状況の産物ということもあって、廉価で手に入れた。呑み助なら居酒屋飲み代数回分。下戸のぼくにはその出費はないから問題ないだろうと勝手な理由付け。もっともこのセット購入には、アンセルメのドイツ物が意外にいいという評判もあってのこと。ポケットマネーがあったので、つい手が…という安易な理由でもない(そんな言い訳はどうでもいいのだが…)。手にしたアンセルメ&スイスロマンド黄金期の記録は聴き応え十分。よい買い物だった。特にベートーヴェン、ブラームス等ドイツ物は期待を裏切らないもので、このコンビのドイツ物を色眼鏡で見る必要なまったくないと合点した。本命のフランス編やロシア編は、実のところまだあまり聴いていない。このコンビの全録音中、相応の枚数に及ぶボックスセットだが、よくみるとファリャ:三角帽子、ストラヴィンスキー:春の祭典、といって重要曲のステレオ録音盤がいくつか抜けているのが少々残念。いずれもこのコンビの看板のような曲でもあり、レギュラー盤のセールスに影響しないようにとの企画意図だろう。もちろん膨大なカタログをもつこのコンビのコンプリートセットというわけではないので、仕方がない面もある。
アンセルメのセット以外で新規購入した盤はごくわずか。益田兄弟の弟:益田展行のバッハアルバム、大木和音のチェンバロは、いずれも演奏会会場でのメモリアルとして手に入れた。 益田展行氏の演奏会はアルバム同様、オールバッハという意欲的なもので、当日の出来もすこぶる良かったのを思い出す。 大木和音の演奏会とこの盤は、チェンバロ末期の大型楽器のレプリカを使い、バッハやソレルといった当時のオリジナルに加え、アルベニスやグラナドス、モンポウなど、スペイン近代のピアノ曲をチェンバロで演奏するというもので、ギター弾きにもお馴染みのこれらの曲に新たな光をあて、まったく違和感はなく楽しめた。益田兄の正洋氏のよるグラナドス:スペイン舞曲集と福原彰美のブラームスはごく最近手に入れたもの。いずれも近年聴いた盤の中ではもっとも印象に残るものの一つで、企画・演奏・録音ともに優れた盤だと感じた。福原彰美のブラームスについては、近々あらためて取り上げたい。
今年手に入れた盤は以上。かつて年間200枚以上買っていた頃にくらべたら、ゼロに等しい。そもそも、以前のように音盤と対峙してい聴くようなことも数えるほどになってしまったし、新しいものに手を出そうという意欲も日に日に減退している。音盤棚の手元在庫に関しても、あれこれ未聴盤がまだあることを承知していながら、相変わらずバッハ、ハイドン、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナーと、独墺偏重の在庫確認に終始した。

そんなこともあって、音盤在庫もいずれ整理しようと思っている。その「いずれ」がいつなのか。健康寿命を残り20年と勝手に決め、ボチボチと…という意識にはなってきた。 数年前に、音盤に押されて場所を失った書籍千冊程を処分した。処分する前には、後悔の念に襲われるのではないかとも思っていたが、実行してみればあっさりしたもので、どうということはなかった。レコードやCDもと思うのだが、こちらは高校時代に最初に買ったレコードからして、ほとんど処分していないという現実があって思案中だ。できれば、ぼくよりふた周りくらい若い世代で熱心な音盤マニアがいれば、みんな持っていって!とお願いし、20年後には手提げ鞄一つに道楽の品を収まる程度にして、跡を濁さずの状況を作りたいのだが、さて実行かなうか、かなわざるか。去年の今頃も同じうようにつぶやいていたが、今年もまた同じかと、進歩のなさに溜息MAXの年の瀬述懐である。
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