シューリヒトのウィンナワルツ


全国高校サッカー選手権決勝で当地前橋育英高校が勝利し、初優勝を飾った。日本代表を含む多くのJリーガーを輩出している同校だが、近年準優勝に終わっていた。アディショナルタイムに決勝点をあげて接戦を制した同校にブラヴォー!だ。 そんな祝祭気分に相応しい音楽は何かと思い巡らし、昨日の記事でエヴァ・リンドのウィンナソングを聴いたこともあって、夕刻過ぎの音盤タイムに、こんな盤を取り出した。


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先日シューマンの<ライン>で記事にしたカール・シューリヒト(1880-1967)。そのシューリヒトがウィーン国立歌劇場管弦楽団(実質はウィーンフィル)を指揮したウィンナワルツ集。1963年録音のコンサートホールサソエティ盤。手元にある他のコンサートホール盤同様、リサイクルショップのジャンク箱から@100円で救済してきたもの。60年代らしいジャケットデザインも懐かしい。収録曲は以下の通り。すべてシュトラウス2世の作品。

A面:南国のバラ/トリッチ・トラッチポルカ/ウィーンの森の物語/シャンペンポルカ
B面:ウィーンかたぎ/宝石ワルツ/酒・女・唄/無窮動

南国のバラはもたれないテンポで流麗かつしなやか。トリッチ・トラッチポルカではテンポを自在に操り、飽きさせない。ウィーンの森の物語ではそれぞれのワルツでの切替え上手く、雰囲気が一転する。宝石ワルツは少々珍しい。ぼくの場合、手元にある<ジプシー男爵>全曲盤の中から掘り出さないと聴けない。シューリヒトの演奏はまことに楷書の趣き。録音も大方評判の悪いコンサートホール盤の中では優秀な方だろうか。決して大声を立てず管と弦のバランスも見事。終始レガートで優雅この上ない。ノリだけで喝采を浴びる演奏とは遠く、品格ある名演だ。そしてウィンナワルツは、いつ聴いても晴々とした祝祭的な気分になる。


この盤の音源で<宝石ワルツ>


同じく<南国のバラ>



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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