アン・ルイス



十数センチ積もった一昨日の雪もほとんど消え、陽射しに恵まれた穏やかな土曜日。朝8時に家を出て昼過ぎまで外出。帰宅後BGMを流しながら部屋の片付けをと思い、こんな盤を取り出した。


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アン・ルイス(1956-)のベスト盤LP。1985年発売。手持ちの盤は…う~ん、いつどこで手に入れたかはっきり覚えていない。おそらく90年代の終わり頃、相変わらず仕事は多忙を極めていたものの四十代半ばとなり、それまでクラシック一辺倒に近かった方針を修正し、芸域拡大を図っていた時期に手に入れたものと思う。今から二十年程前になるが、当時は近所のリサイクルショップをハシゴしては、ジャンク箱に放り投げられていた古い音盤の救出に奔走していた。この盤もおそらくそんな中で見つけた一枚。収録曲は以下の通り。

<A>
01.六本木心中
02.薔薇の奇蹟
03.I LOVE YOUより愛してる
04.LUV-YA
05.ラ・セゾン
06.IN PLEASURE
07.恋のブギ・ウギ・トレイン
<B>
08.グッド・バイ・マイ・ラブ
09.女はそれを我慢できない
10.甘い予感
11.湘南の男たち
12.グッドバイ・ボーイ
13.シャンプー
14.リンダ

アン・ルイスが活躍した70~80年代、ぼくはクラシックと少々のジャズ以外はまともに聴いた記憶がない。もちろんアン・ルイスのファンでもなかったし、彼女の持ち歌で知っていたのはテレビで見知った「六本木心中」と「グッドバイ・マイ・ラブ」くらいなもの。青春の思い出ともダブらない。この盤を見つけたときも、まあ押さえておこうか…くらいの気持ちで手に取ったはずだ。

しかし、この歳になってあらためて聴いてみると、やはりよく出来た曲だ多い。作詞・作曲もそれぞれのプロフェショナルの手になるもので、隅々まで手馴れていると同時にスキがない。いずれの曲のアレンジが周到で、当時全盛だったフュージョンの影響が強い。タイトなリズムや時々聴こえてくるベキベキのスラップベース、ファンク系のリズム…ぼくのようなカシオペアLOVEのインスト・フュージョン好きには、間奏のギターリフだけでも楽しめそうだ。

アン・ルイス=ロック寄りアイドル歌謡という感じかな。しかしヒットした2曲を聴くと、明るく穏やかに歌い上げる「グッド・バイ・マイ・ラブ」の方が彼女の資質にあっているような気さえする。収録曲の作詞作曲家には、平尾昌晃、山下達郎、沢田研二、加瀬邦彦、伊藤銀次、吉田美奈子、三浦(山口)百恵などが名をつらねる。中ではやはり山下達郎の曲には彼の個性と周到なアレンジが組み込まれて、一頭抜きんでている感がある。


山下達郎作曲の「恋のブギ・ウギ・トレイン」


Linda


六本木心中@2006


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おぉ~。
ベスト盤だけあってヒット曲山盛りだぁ。

アンルイスのハスキーボイスもいいけど、何よりバックの演奏がカッコいい!

ビバ!昭和!(笑)

Re: タイトルなし

アン・ルイスも還暦…昭和も遠くなりにけり。
彼女のハスキーボイスというイメージがあるけど、グッドバイ…など聴くを中々素直でチャーミング。こっちの路線でもよかったのでは思いますね(^^;

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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