カシオペア<CASIOPEA>



きのうに続きカシオペアを聴く。


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カシオペアのデビューアルバム。その名も<CASIPOEA>。1979年5月リリース。グループ名のカシオペアはもちろん星座のカシオペアを意味するのだが、本来英語の綴りはCassiopeia。何でもリーダーの野呂一生がグループ名のことで母親と話していたとき、Casiopeaの方が綴りが簡単でいいわよねと言われたことによると、向谷実が書いた本で読んだ記憶がある。このアルバムではドラムは佐々木隆。一部をニューヨークで録音していて、ブレッカー・ブラザースやデヴィッド・サンボーンらが加わるという、20代そこそこの若いグループにしては異例の扱い。このあたりにもアルバムデビュー前からその実力が買われていた様子がうかがえる。収録曲は以下の通り。すべて野呂一生の作曲。

-A-
1.タイム・リミット
2.ティアーズ・オブ・ザ・スター
3.スペース・ロード
4.ミッドナイト・ランデブー
-B-
5.ファー・アウェイ
6.スワロー
7.ドリーム・ヒル
8.ブラック・ジョーク

当時の彼らの売り出し文句が「スリル・スピード・スーパーテクニック」。プロレスの新人かと勘違いしそうだ。実際1曲目のタイム・リミットからいきなりテクニカルなアンサンブルが展開する。高速のスケール、16分や32分音符の裏拍をビシビシ決める高いアンサンブル能力。いずれも売り出し文句にふさわしい。録音もデッドで、細かな音の並び一つ一つをあいまいにせず描き出す。ブレッカー・ブラザースやデヴィッド・サンボーンのソロも加わってデビューアルバムの冒頭を飾る硬派な曲に仕上がっている。デビュー前、いくつかのレコード会社が彼らに興味を持ちながら「先進過ぎて、売れない」と二の足を踏んでいたのもうなづける。


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スペース・ロード、ミッドナイト・ランデブー、ブラックジョークなどはその後、現在に至るまでライヴでの定番曲として繰り返し取り上げられる。後年のライブでは様々な趣向を凝らされることが多いが、このアルバムのオリジナルはいずれも遊びのないテクニカルな印象。中でもミッドナイト・ランデブーはぼくのお気に入りのトップ。カシオペアの全楽曲の中でももっとも素晴らしいと感じる曲の一つだ。


<タイム・リミット> 1979年このアルバム発売直後の演奏@六本木ピットイン。出てくる音楽だけ聴いていると、まだあどけなさが残る面影の面々が演奏しているとは思えない。


同じく<ミッドナイト・ランデブー>


あれから幾年月がありまして…野呂さんも還暦だ。櫻井哲夫とのデュオで<ミッドナイト・ランデブー>アコースティックヴァージョン。


このアルバムの全曲音源の再生リスト。ただし曲順はオリジナルと異なる。
https://youtu.be/vKOekWuzk3o



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カシオペア

カシオペアと言えば80年代かな。
「朝焼け」とか「ギャラクティックファンク」とか流れてましたね。なんだか、エアチェックをカセットに落として今時の音楽として聞いてました。時代を先取りしてましたね。伝統的なモダンジャズとは違う鳴りで、今聴いてもあまり古さは感じないのはメロディーもいいし、エバーグリーンになった証拠でしょうか。映像見ると若いし時代を感じますが、音だけだとそうでもありませんね。

おっと、F1のテーマはカシオペアでなく、Tスクエアでしたね(笑)。個人的に勘違いしてました。似たようなグループもありましたね。向谷さんはタモリクラブの電車の回で見ることが多くなりました。

Re: カシオペア

そう80年代。振り返ってみればバブル期に重なりますね。レコード会社もテレビ局も我が世の春を謳歌し、良質な音楽を送り出していた気がします。私は全然恩恵を受けなかったけど… Tスクエアも同時期に人気を得て、今につながっているところはカシオペアと共通しています。いずれTスクエアも盤も取り上げますね(^^;

神保彰・ワンマン・オーケストラ 

市内のJAZZフェスで神保さんがトリででました。
ドラムセットしかステージにないのに、メロディー・ハーモニーが
流れてくる。カラオケを流して叩いているのではないとご自身の
コメントがあり、狐につままれモードで、アースとかマイケルの
曲を聴いてきました。
神保さんの運動神経とか反射神経、は衰えてないですね。
凄いことです。力抜けて叩いているし、脱帽ものでした。
すげー60代(笑)。

Re: 神保彰・ワンマン・オーケストラ 

mobuさん、こんばんは。
神保彰… 相変わらずスリムでカッコいいし、素晴らしいですよね! ワンマンオーケストラはもう随分前ですが、当地の楽器店で行われたデモンストレーションにやってきました。圧倒されましたね。様々なコンピュータ技術あってのものですが、それをミュージシャンとして完璧に使いこなしているところが、素晴らしいと思います。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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