江戸一のピーセン



東京駅ナカのコンコースを歩いていたら、懐かしいアイテムが目に留まった。


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かつて昭和ど真ん中の60~70年代に東京銘菓として名を馳せた「銀座江戸一のピーセン」。その復刻版が店先に並んでいた。これを見て懐かしく思うのは、おそらく五十代以上の人だろう。ぼくの小学校から高校時代、このピーセンは当地のようなローカルでもちょっとあらたまった土産品、贈答用として触れることがあった。おそらくぼくが接したのも何かの縁で頂き物として我が家にあったときだろう。 初めて口にしたときの驚きは今でも覚えている。素朴なせんべいしか知らなかった田舎の少年にその香ばしい味は、それまで口にしたことのないものだった。町売りの駄菓子とは一線を画するその品位ある美味しさは、田舎の少年をも虜にした。

そんなピーセンではあったが、昭和の終焉と共にいつの間にか世の中から消えていった。様々なスナック菓子の台頭もあったのかもしれない。発売元だった銀座江戸一も店を閉めた。 その後、類似の品をスーパーやコンビニで見かけるようになり、そういえばオリジナルのピーセンはどうしたのかなあと思っていた頃、日本橋の菓子老舗:榮太樓總本鋪が引き継ぎ復刻させた。 ネットを覗いてみると、今回それをリニューアルさせて懐かしい青い缶も復活させたとのこと。この4月からあちこちでお披露目のプロモーションをやっていて、ぼくがたまたま見つけた東京駅ナカの店も今月いっぱいの限定オープンであるらしい。

世の中スイーツやらドルチェやらにぎやかだが、どっこいソルティーだって中々いい。珈琲にも合う。コンビニ100円パッケージの類似品の袋に手を突っ込んでガサツに食べるのとは違い、ちょっとあらたまった気分で品よくいただくピーナッツせんべいの味わい、いとお菓子。もとい、いとおかし。ポリポリ、カリカリ、春の宵は更けゆくのでありました。


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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