ソル:もう一つの<魔笛>



先日の<魔笛>変奏曲のあれこれで思い出し、フェルナンド・ソル( 1778-1839)の“もう一つの”<魔笛>をさらってみた。


201804_Sor.jpg 201804_Sor_Op19.jpg



<魔笛>からの6つのアリアという作品。有名な作品9の<魔笛>変奏曲の影に隠れて、演奏されることは稀だし、市販の曲集でもお目にかからない。以下の6つの曲がセットになっている。

 第1曲「僧侶たちの行進」
 第2曲「女の妖計から身を守れ」
 第3曲「ふたたびようこそ」
 第4曲「これはなんと素敵な響きだ」
 第5曲「心正しい人がすべてこんな鈴を持ったら」
 第6曲「イシスとオシリスの神よ」

ぼくは特別なモーツァルトファンでもないし、彼のオペラも手元に<魔笛>と<フィガロ>の全曲盤はあるにはあるが、ろくろく聴いていない。だからこうして有名なアリアから6つ…と聴いても、恥かしながら、ああ、あれネとにわかに合点できないのだ。

いずれも2分に満たない小品ながら、それぞれにギターらしい音形を取り込み、同時に古典から初期ロマン派の和声感を込めたソルらしい作品。第4曲「これはなんと素敵な響きだ」は作品9の変奏曲と同じテーマが使われ、テーマに続いてハーモニクスを使った変奏が続く。 総じてテンポもゆっくりで穏やかな曲想。速弾きや高速アルペジオなどの技巧は不要だが、ポリフォニックな音をバランスよく響かせつつ、和声の緊張と解決、倚音の扱いなどに意を尽くして弾くのは、中々ハードルが高い。中級レベルを自称する諸兄の自己評価には好適の曲かと。


F.ソル <魔笛>から6つのアリア作品19。Boijeコレクションにある楽譜。
http://boije.statensmusikverk.se/ebibliotek/boije/pdf/Boije%20471.pdf



この曲の音源。6曲を続けて弾いている。シュトゥットガルトの音楽大学での録音。「いわさきふみひこ」と記されているから留学中の方だろうか。


クラシックギター曲の定番、フェルナンド・ソルによる<魔笛>変奏曲作品9の主題は、第1幕第17場<なんと素晴らしい鐘の響き>による。上にあげた第4曲も同じ。以下の音源では1分40秒あたりから始まる。そのあとに2分25秒過ぎから第5曲に使われている「心正しい人がすべてこんな鈴を持ったら」が歌われる。



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