シュタルケル シューベルト アルペジョーネソナタ


きょう土曜の午後、隣り町のマンドリン楽団の練習へ。地震のあと停電やガソリン不足もあって2週ほど団として練習を休止していていたことと、ぼくの私的な野暮用もあって、ひと月ぶりの参加となった。この秋には定期演奏会を予定していて、今回はその中でぼくもギターソロを弾くことになっている。きょうはその候補曲を団員や指導者に聴いてもらい仮り決めをした。アルハンブラの思い出やアラビア風奇想曲といったクラシックギターのよく知られた名曲を選ぶ手もあるのだが、せっかくの機会なので、ヨーロッパのギター全盛期の時代を再現するという意味で、19世紀後半の作品をその当時の楽器のレプリカで弾くことにした。楽器は以前も紹介した、盛岡在住だった故・水原洋氏製作による1850年代フランスのルネ・ラコート作を元にしたレプリカ、曲は1806年ハンガリー生まれでウィーンで活躍したギタリスト・作曲家ヨーゼフ・カスパール・メルツの小品から選ぶことにした。


<シュタルケル アルペジョーネソナタ>               <19世紀ギター>
シュタルケル アルペジョーネソナタ    水原洋作 1850年代仏ラコートのレプリカ



練習の合間にたまたま指導者のA先生からシューベルトのアルペジョーネソナタの話が出たのを思い出し、久々に聴いてみることにした。いくつかの盤が手元にあるが、今夜選んだのはヤーノッシュ・シュタルケルが1970年12月の来日時に岩崎淑のピアノ伴奏で録音した盤だ。数年前にタワーレコードのオリジナル企画で復刻された2枚組で、アルペジョーネソナタのほか得意のコダーイの無伴奏なども収められている。
シューベルトはギターの演奏にたけ、自身の歌曲にギター伴奏を付けた版も出している。さらにウィーンのギター製作家;シュタウファーと親しくなり、チェロとギターを合体させたような6弦・フレット付き指板・弓弾きという楽器を考案した。それがアルペジョーネという楽器で、その楽器ために作った曲がこのアルペジョーネソナタということになる。現代では普通のチェロで演奏されることはほとんどで、チェリストの主要なレパートリーの一つになっている。
曲想はいかにも19世紀初頭の初期ロマン派らしく、穏やかで豊かな歌に満ちている。ウィーン趣味といってもいいこうした作風は、現代では少々刺激が少なすぎるかもしれないが、聴いていると何とも平静な気分になる。第2楽章のアダージョなどは、そのまま歌曲になりそうなくらいだ。無類の技巧派でもあるシュタルケルではあるが、ここでは当然やや控えめな表現で曲に寄り添うように弾いていて好感が持てる。
先に書いたメルツも19世紀前半にウィーンで活躍した。シューベルトで聴き、あるいは当時の曲を当時のレプリカ楽器でかなで、古典派からロマン派へのブリッジとなった19世紀初頭の雰囲気に触れるのも一興だ。

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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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