ハイドン交響曲第52番ハ短調



きのうの続き、シュトルム・ウント・ドランク(疾風怒濤)期のハイドンを聴く。


201805_Haydn_52.jpg


交響曲第52番ハ短調。デニス・ラッセル・デイヴィス&シュトゥットガルト室内管による全集中の1枚。作曲年代順に整理されているこの全集では、第42番ニ長調とカップリングされている。きのう聴いた同時期の第45番<告別>の少し前に作られている。

型通りの4楽章形式。例によってハイドンの短調交響曲らしく、第1楽章冒頭からユニゾンの主題が一気に立ち上がる。ただし昨日の45番のように疾走する気配はなく、重々しく厳かに響いたあと、弦楽器群の上層音階が明快に示され、曲が動き出す。コントラストのはっきりした副主題は明るさを兼ね備え、この楽章全体が短調特有の暗さや重苦しさとは距離をおく出来栄えだ。第2楽章アンダンテは異例ともいえるほどの規模で、この盤では9分以上を要し、箸休めの緩徐楽章に終わっていない。第3楽章のメヌエットは全編倚音を駆使したフレーズが続き、独自の浮遊感がある。ラッセル・デイヴィスはこのメヌエット楽章を速めのテンポで進め、のちの時代のスケルツォの走りにように響く。ヴァイオリンの控えめなフレーズで始める終楽章。弦楽群が対話を交わしながら進み、緊張を高めたところでホルンが割って入る、そんなスリリングな展開が進み、最後はユニゾンのフレーズをトッティで奏でて曲を終える。

ラッセル・デイヴィス&シュトゥットガルト室内管の演奏は室内楽的といっていいほどのコンパクトさ。この曲を劇的に聴きたい向きには物足りないかもしれないが、曲全体に仕組まれた各パートの織り成す綾を楽しむには好適な演奏で悪くない。


ドラティ&フィルハーモニア・フンガリカによる音源。ハイドン全交響曲録音といえば、かつてはこの一択だった。



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