ゲザ・アンダのブラームス
週半ばの水曜日。昼過ぎから霞が関方面某庁にて仕事。見込みより順調に進み休心。いつも通りの時刻に帰宅。夕方から何日かぶりでしとしと降り始めた。夜半の音盤タイム。久々にこんな盤を取り出した。


ブラームスのピアノ協奏曲第2番変ロ長調。ゲザ・アンダ(1921-1976)のピアノとフェレンツ・フリッチャイ(1914-1963)の指揮するベルリンフィルによる盤。1960年5月録音。手持ちの盤は90年代終わりにフリッチャイ・エディションと称して出た一連のシリーズ中の1枚。マルグリット・ヴェーバーの弾くラフマニノフのパガニーニ狂詩曲とのカップリング。
2曲あるブラームスのピアノ協奏曲。若い時期に書かれながら味わいとしては中々渋い第1番と比べると、第2番は渋さと甘さの塩梅よく人気が高い。もちろん後世のぼくらがブラームス的と感じる要素がすべて揃っている。とりわけこの曲は4つの楽章を持ち、ほとんどピアノ付き交響曲といえる構成と充実度だ。
ゲザ・アンダは録音当時40歳を目前にする頃で、もっとも充実していながら更に上昇するエネルギーを持っていた時期だろうか。フリッチャイ&ベルリンフィルによる雄渾で重厚な運びに合せて力強く堂々とした弾きぶり。アンダはのちの60年代後半にカラヤンとこの曲を再録している。手元にその盤がないので分からないが、ゴツゴツとした肌合いの重厚なブラームス像としたら、おそらくこのフリッチャイ盤の方が上をいくだろう。チェロの美しいテーマで始まる第3楽章のアンダンテも、終始厳しい表情を崩さない。終楽章も弾き飛ばすことなく丁寧に弾き進める。名曲にして名演也。
この盤の音源。
チェリビダッケ&ミュンヘンフィルとバレンボイムによる演奏@ミュンヘンガスタイク。
チェリのオーケストラコントロールが素晴らしく、すべての音が意味深く響く。
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