ギャリック・オールソンのショパン<前奏曲集>



週末土曜日。好天に恵まれ気温も上昇。夜半近くなってようやく空気もひんやりをしてきた。部屋の片付けなどしながら、こんな盤を取り出した。


201806_Ohlsson.jpg  201806_Ohlsson_Chopin.jpg


内田光子が第2位に入った1970年のショパンコンクール。そのときの覇者ギャリック・オールソンが弾くショパン前奏曲集。以前ネットで知遇を得たマニアからLPのデッドストック数百枚入手した際に入っていたもの。オールソンが本格的な活躍を始めた頃、1974年ロンドン・アビーロードスタジオでの録音。

オールソンの名は知らないではなかったが、日本ではショパンコンクールの覇者という肩書きに比して知られていない存在だ。ネットで検索すると現在も母国アメリカの他各地で活躍中、度々来日もしている。まあ、知らないのは世情に疎いぼくだけなのかもしれない。
さてこの盤。オールソンの弾きぶりは実に丁寧かつ明晰。力と技巧で押し切るようなところはまったくない。速いパッセージや細かな音形も音の粒が揃い、タッチとペダルコントロールが万全なのか一つ一つの音がよく分離して聴こえてくる。曲の解釈と発想も中庸の美とでもいうべきマイルドなもので、ショパンコンクールの覇者という言葉からもっとバリバリ弾いているのかと予想していたのだが、いい意味で裏切られた。抒情的な表現が各所に聴かれるが、過度にロマンティクにならず、夜更けたこんな時間に聴くショパンとしてはとても相応しい。


この盤の音源で第9番から第12番までの4曲。


24の前奏曲作品28の他に2曲ある前奏曲のうちの一つ、前奏曲嬰ハ短調作品45。詩的な美しい曲。


オールソンの今。ショパンのバラード第1番ト長調



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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