ジュリアーニ <スペインのフォリアの主題による変奏曲>作品45
このところまとまってギターを手にする時間がなく、まともな練習は出来ないのだが、そんなことを言っているうちに人生が終わってしまいそうなので、細切れ時間も利用して楽器を取り出すよう心掛けるよう(^^。今夜も僅かな時間ながら、楽器を取り出し、こんな曲をさらった。

先日来の変奏曲つながり。今夜はマウロ・ジュリアーニ(1781-1829)作品45<スペインのフォリアの主題による変奏曲>。この曲も学生時代から時折楽譜を広げては弾いている曲。自称中級以上の諸氏ならば、きっとさらったことがある曲だろう。主題となったフォリアについてあたらめて記す程の知識もないが、スペインあるいはポルトガル由来の曲(ないしはモチーフ)で、バロック期以降、多くに作曲家がそのテーマ(低音あるいは和声進行)による変奏曲を作った。ギター作品でもこのジュリアーニを始め、フェルナンド・ソルや近代のマヌエル・ポンセの作品が有名だ。ジュリアーニのこの曲は、ギター弾きにはお馴染みの<ジュリアーニ的>技巧で書かれていて、高速のスラーやオクターブ跳躍など、日々の指の練習にも好適な曲だ。
元のフォリアの和声進行をほとんど崩さず変奏を展開していることもあって、ゾクッとするような和声感はあまりない。各バリエーションに設定された技巧的作法をそこそこのスピードとダイナミクスの変化をつけて弾き切ること求められる。中では、ニ長調に転じてゆったりを歌う第5変奏の最後、オクターブ跳躍しながらテンポを上げてアタッカで第6変奏ヴィヴァーチェに入るくだりが、この曲の聴かせどころだろうか。音符の並びだけ見ると、そう難しくはないのだが、それだけに面白く聴かせるにはスピード感と技巧の余裕が必要だ。
楽譜はこちら
映像は不鮮明だが、演奏はとてもいい。先に記した第5変奏から第6変奏へのブリッジは、3分過ぎ辺りからニ長調の穏やかなフレーズに続き、3分20秒から3分40秒にかけて。
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