パコ・デ・ルシア<LUZIA>
九月半ばの日曜日。居座る秋雨前線に湿りがちの空模様が続いていたが、きょうは午後から天気回復。太陽が顔をのぞかせ、気温も上がった。格別の用事もなく、弛緩の一日。夜更けて、こんな盤を取り出した。

パコ・デ・ルシア(1947-2014)が1998年に発表したアルバム<LUZIA>。以前も記事に書いたことがある盤で、忘れた頃に聴きたくなる盤の一つ。 ぼく自身、同じようなギターを弾きながらフラメンコはまったく不案内で、フラメンコギタリストを5名あげよと問われたらギリギリ何とか答えられるかというレベルだ。まず、伊藤日出男だろ、サビーカスにモントーヤ…古いなあ(^^;
この盤は彼の14作目のアルバムだそうだ。おそらく正統派というか、歴史的なフラメンコスタイルから見るとパコはフラメンコの技巧をベースにしながらもまったくの別物という評価なのだろう。しかし、それが故に70年代に頭角を現し、以降の人気を得るに至った。フラメンコに興味があったわけではないが、彼が初来日した際にNHKテレビで演奏したときの印象は強烈だった。ギターというのはこんなにも速く音階が弾けるのものなのかと。手元には70年から80年、人気のピークにあった頃のベスト盤CDとLPが2枚、そしてこの<LUZIA>があるだけだが、このアルバムはとても気に入っていて時々取り出して聴く。ジャズやフュージョン系のアーティストとの協演も数多いパコのイメージだと、圧倒的なテクニックとノリと勢いとで弾き抜けるイメージがあるが、この盤は全体を通してどこか静けさが支配する。冒頭のBuleriaからして、超低音域の響きを伴うカホンに導かれてパコのトレモロが繰り出される展開されていくが、フレーズの合間にはふと寂しさが宿る。この盤の作成中に亡くなった母に捧げられたというのもうなづける。
若き日のパコ。
この盤の全曲。
このアルバムのタイトルチューン<LUZIA>
パコも激賞した現代の若手テクニシャン:グリシア・ゴリャチェフ。
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