ロッシーニ<スターバト・マーテル>


秋雨前線居座る。きのうもきょうも、夜半近くなって降り出した。
さて今週も終了。あすは月半ば9月15日。ネットを覗いていたら、あす15日は「聖母の七つの悲しみ」の祝日と知り、こんな盤を取り出した。


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ジョアッキーノロッシーニ(1792-1868)のスターバト・マーテル。カルロ・マリア・ジュリーニの指揮するフィルハーモニア管弦楽団と合唱団の演奏。ジュリーニの人気が絶頂だった80年代初頭1981年に録音されている。手持ちの盤は十年程前に廉価盤でリリースされたときのもの。

スターバト・マーテル(悲しみの聖母)を取り上げた作曲家は数百人に及ぶとwikipediaでみて驚いた。ローマ・カソリック由来の聖歌が元ということから、中ではペルゴレージやスカルラッティそしてロッシーニなどイタリアの作曲家に名曲が多い。ドヴォルザークやプーランクまた20世紀に入ってはアルヴォ・ペルトも書いているようだ。

当時イタリアオペラの超売れっ子だったロッシーニだが、このスターバト・マーテルはオペラの作曲を止めたのちに作られたという。曲のタイトルから想像するほどの宗教色はないが、といってイタリアオペラ風に劇的なエンターテイメントかというとそうでもなく、中々どうして味わい深く感動的な曲だ。第1曲は荘重に始まり、第2曲でのテノールのアリアも明るく大らかではなるが、華美に過ぎず健全な落ち着きを持っている。終曲はフーガも織り交ぜ素晴らしい曲想を展開する。名曲の誉れ高いペルゴレージなどとは時代も味わいも違うが、このロッシーニも、宗教的意義は横に置いたとしてもコンサートプログラムとして十分に楽しめる。


ジュリーニの母校でもある聖チェチリア音楽院の合唱団とオケによる2011年ザルツブルク音楽祭における演奏。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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