ボロディン交響曲第2番ロ短調
よく晴れた週末土曜日。気温も上昇して久々の真夏日30℃超え。昼前から野暮用外出し、夕方近くに帰宅した。夜半近くになって一服。こんな盤を取り出した


アレクサンドル・ボロディン(1833-1887)の交響曲第2番。キリル・コンドラシン(1914-1981)指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団による1980年のライヴ録音。手持ちの盤は、毎度お馴染みネット経由激安箱買いの中の1枚。1984年発売の文字がある。コンドラシン(写真)は1981年3月に急逝。西側に出てコンセルトヘボウの指揮者となり、まさにこれからの時期だった。幸いその頃のライヴ録音がいくつかリリースされた。この盤はその中の1枚。プロコフィエフの交響曲第3番ハ短調とカップリングされている。
ボロディンというと、もっとも知られるのは交響詩<中央アジアの平原にて>、それと2曲の弦楽四重奏あたりだろうか。交響曲は3曲書いていて(第3番は未完)、この盤の2番は中でももっとも知名度が高い。ロシア国内ではチャイコフスキーについで愛好されていると、ライナーノーツに書かれている。
第1楽章の冒頭はおどろおどろしいモチーフで始まるが、美しい第2主題が出ると、いかにもボロディンという世界に入っていく。交響曲という、いわゆる絶対音楽という形式によっているためか、民族的なモチーフだけに頼る安易さはないが、それでも第3楽章などはそうした色合いが強い。第2楽章スケルツォや第3楽章からアタッカで続く終楽章もリズムの扱いが際立ち、その合間をぬって民族的なモチーフが顔をのぞかせる。
コンドラシンとコンセルトヘボウ管による演奏は、このオケの上質で美しい音をよく伝えるもので、いわゆるロシア風のワイルドとは無縁。そして美しくスケールも大きい。アナログ最後期のフィリップス録音も秀逸だ。このコンビによるライヴ盤が手元に何枚かあるので、また折に触れて聴くことにしよう。
この盤の音源。
カレル・マーク・チチョンがこの盤と同じオケ、ロイヤルコンセルトヘボウ管を振った演奏。
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