ボロディン交響曲第2番ロ短調



よく晴れた週末土曜日。気温も上昇して久々の真夏日30℃超え。昼前から野暮用外出し、夕方近くに帰宅した。夜半近くになって一服。こんな盤を取り出した


201809_Kondrashin_1979.jpg  201809_Borodin_Sym2.jpg


アレクサンドル・ボロディン(1833-1887)の交響曲第2番。キリル・コンドラシン(1914-1981)指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団による1980年のライヴ録音。手持ちの盤は、毎度お馴染みネット経由激安箱買いの中の1枚。1984年発売の文字がある。コンドラシン(写真)は1981年3月に急逝。西側に出てコンセルトヘボウの指揮者となり、まさにこれからの時期だった。幸いその頃のライヴ録音がいくつかリリースされた。この盤はその中の1枚。プロコフィエフの交響曲第3番ハ短調とカップリングされている。

ボロディンというと、もっとも知られるのは交響詩<中央アジアの平原にて>、それと2曲の弦楽四重奏あたりだろうか。交響曲は3曲書いていて(第3番は未完)、この盤の2番は中でももっとも知名度が高い。ロシア国内ではチャイコフスキーについで愛好されていると、ライナーノーツに書かれている。

第1楽章の冒頭はおどろおどろしいモチーフで始まるが、美しい第2主題が出ると、いかにもボロディンという世界に入っていく。交響曲という、いわゆる絶対音楽という形式によっているためか、民族的なモチーフだけに頼る安易さはないが、それでも第3楽章などはそうした色合いが強い。第2楽章スケルツォや第3楽章からアタッカで続く終楽章もリズムの扱いが際立ち、その合間をぬって民族的なモチーフが顔をのぞかせる。

コンドラシンとコンセルトヘボウ管による演奏は、このオケの上質で美しい音をよく伝えるもので、いわゆるロシア風のワイルドとは無縁。そして美しくスケールも大きい。アナログ最後期のフィリップス録音も秀逸だ。このコンビによるライヴ盤が手元に何枚かあるので、また折に触れて聴くことにしよう。


この盤の音源。


カレル・マーク・チチョンがこの盤と同じオケ、ロイヤルコンセルトヘボウ管を振った演奏。



■ にほんブログ村ランキングに参加中 ■
■↓↓↓バナークリックにご協力を↓↓■
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

カレンダー
05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
QRコード
QR
閲覧御礼(2010.10.01より)