ラファエラ・スミッツ(G)のバッハ



あらためて…平成三十年戌年霜月。好天続く。日中は程よい陽気ながら朝晩の気温は十度近くまで下がって肌寒い。一昨日は予定通り弦楽器フェアへ。ギター属コーナーは思いのほか盛況。出品楽器による弾き比べミニコンサート、居合わせた知人との楽器談義、いくつかの楽器の試奏など、秋の好日を楽しんできた。
さて週末休日も終わり、あすは仕事復帰という夜。先日の田邊工房行に同行してくれたギター仲間U氏が「与太さん、聴いてみてよ」と貸してくれたこの盤を取り出した。


201811_Smits_Bach.jpg


ベルギーの名手ラファエラ・スミッツが8弦ギターを駆使して演奏したバッハ作品集。2009年録音。収録曲は以下の通り。すべてラファエラ・スミッツ自身の編曲による。BWV998はギター弾きにはお馴染み。BWV1004は昨今シャコンヌばかりでなく、ギターでも組曲全部が演奏されることが多い。BWV1013は全曲をギターで取り上げた演奏は珍しいかもしれない。

・リュートまたはチェンバロのためのプレリュード BWV998
 (Prelude-Fugua-Allegro)
・無伴奏フルートのためのパルティータ BWV1013
 (Allemande-Courante-Sarabande-Bouree Anglaise)
・無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 BWV1004
 (Allemande-Courante-Sarabande-Gigue-Ciaconna)

これは素晴らしい演奏だ。通常の6弦ギターで演奏されるバッハとは世界を異にするといってよい。エドガー・メンヒの弟子にあたるコルヤ・パンヒューゼン2006年作の8弦ギターから繰り出される音は、深い低音の響きとその低音土台の上に載って広がる高音声部が見事に調和し、残響豊かな好録音とも相まって、これらの作品がギターオリジナルの作品かと思えるほど充実した響きを実現している。6弦ギターで弾くと低音部の処理と高音部のハイポジションでの扱いを同時に行うため、どうしても響きに余裕がなく、せせこましい演奏になりがちで、聴いている側としても、ゆったりとバッハの響きに浸るという感じにはなりにくい。しかしこの盤の演奏は音楽の進行に常に余裕があり、ラファエラ・スミッツの巧みなアーティキュレーションや適切に付加されたバス音とも相まって、まったく過不足ないバッハ演奏が繰り広げられる。


この盤からアップした。無伴奏フルートのためのパルティータ BWV1013全曲(Allemande-Courante-Sarabande-Bouree Anglaise)。


ライブでのラファエラ・スミッツ。19世紀タイプの8弦ギターによるシャコンヌ。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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