シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調


気付けば11月も下旬。このひと月で季節も進み、朝晩はすっかり暖房のお世話になり始めた。さて、今週も程々に業務に精励。明日から三連休という晩。先回のシベリウス第5交響曲で思い出し、こんな盤を取り出した。


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シベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。チョン・キョンファのヴァイオリンとアンドレ・プレヴィン指揮ロンドン響による1970年の録音。当時22歳だったチョン・キョンファのデヴューアルバムにあたる。チャイコフスキーとのカップリング。手持ちの盤は80年代初頭にミッドプライス盤で出た際に手に入れた。ぼくがシベリウスの協奏曲として初めて買ったレコードだ。

1970年5月、チョン・キョンファはプレヴィン&LSOの演奏会に出るため、ほんの数日ロンドンに滞在した。公演は成功し、翌日にはイギリスやヨーロッパ各地のオケから出演契約が殺到したそうだ。18日後、英デッカはすぐに、プレヴィン&LSOと録音するためアジア演奏旅行中の彼女を呼び出した。韓国での一部のスケジュールをキャンセルした彼女は、アンカレッジ空港での待ち時間に休憩室で録音曲目をさらったそうだ。

この曲の演奏時間の半分を占める第1楽章。哀愁を漂わせながらも、甘口にならない凛とした風情が素晴らしい。第2楽章は美しいロマンツァ。この曲の中でももっとも美しい主題が切々と歌われる。第3楽章は前の二つの静的な曲想から一転してラプソディックな気分に満ち、2管編成のオケも充実。ヘミオラを交えた巧みなリズム処理もあって、スリリングかつ活気にあふれた大団円となる。 チョン・キョンファの演奏は、まだグローバルという単語が一般的でなかった時代を印象付ける。昭和40年代当時に西洋以外から西洋文化の世界に飛び込んでいった人達には、何かを背負っている感じがあったに違いない。この演奏にもそうした、いわば気負いがそこここに感じ取れる。


この盤の第3楽章


アンネゾフィームターの演奏。バックはアンドリス・ネルソン指揮ロイヤルコンセルトヘボウ。2015年



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