ルロイ・アンダーソン名曲集



ここ何年かクリスマスになると聴きたくなる盤がある。取り出したのはこの盤だ。


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モーリス・アブラヴァネル(1903-1993)指揮ユタ交響楽団によるルロイ・アンダーソン名曲集。手持ちの盤は1998年に<ヴァンガード・クラシック特選名盤>というシリーズでキングレコードからミドルプライスで出たときのもの。その昔、アブラヴァネルの名前が覚えにくく、<油粘る>じゃなく<油は(ば)ねる>…と語呂合わせしたものだ。アブラヴァネルとユタ交響楽団のコンビは、バーンスタインやクーベリックに先駆けて全曲を録音したマーラー交響曲全集を筆頭に、チャイコフスキーやシベリウスなど、多くの録音を残した。このアンダーソン名曲集もよく知られた盤の一つ。1967年録音。収録曲は以下の15曲。

 そり滑り、ブルー・タンゴ、トランペット吹きの子守歌、舞踏会の美女
 ラッパ吹きの休日、忘れられし夢、シンコペーテッド・クロック、
 プリンク・プレンク・プランク、フィドル・ファドル、サンドペーパー・バレエ
 タイプライター、サラバンド、ベルの歌、ジャズ・ピチカート、セレナータ

聴いていて幸せな気分になる音楽はいくつかあるが、アンダーソンの曲のその一つだろう。ウィンナワルツ集も素敵だが、どこかあらたまったよそいきという感じだし、モーツァルトのホルン協奏曲も晴れがましく最上の気分になるが、やはり高貴さが先に立つ。その点アンダーソンは日常的で微笑ましく、それでいて気がきいていて、ノスタルジックで…。年齢、音楽的バックボーン、そういうものを問わずに楽しめる。特に時節柄<そりすべり>は雪国に育ったわけでも、そり遊びに興じた経験があるわけでもないが、聴けば童心にかえり、心温まる。アンダーソン名曲集は昭和時代の健全家庭におけるホームミュージック的雰囲気もあり、一家に一枚あっていい盤だ。


この盤の音源で<そりすべり>


<そりすべり>のジャズヴァージョン。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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