バッハ:カンタータ<暁の星はいと美しきかな>BWV第1番
新春亥年聴き初め。年の初め=最初=第1番と考え、こんな盤を取り出した。

バッハのカンタータ<暁の星はいと美しきかな>BWVの1番。例によってブリリアント版全集中の1枚。ピーター・ヤン・レーシンク指揮ネーデルランド・バッハ・コレギウムによる演奏。 あらためて説明するには及ばないだろうが、バッハの作品番号BWVは1900年にまとめられた、いわゆる旧バッハ全集をベースにカテゴリごとに番号がふられていて、BWV.1から231までがカンタータとモテットに割り当てられている。ライプツィッヒ時代の初期1725年に作られたこのBWV.1のカンタータ<暁の星はいと美しきかな>は6つの曲からなり、教会暦の3月25日受胎告知の祝日に演奏される。暦に従えばこのあと3月末の聖金曜日にはマタイやヨハネの受難曲が続き、そして復活祭を迎えることになる。
第1曲はヴァイオリンとホルンにのせて歌われる明るく躍動的なコラール。8分の12拍子。パストラールのリズムで進むが、このレーシンク盤では穏やかで牧歌的というよりは、やや速めのテンポで、明るく晴れやかな気分によって受胎告知が祝される。ちなみに調性はヘ長調で、パストラール(田園)と題される曲の多くで使われる調性だ。第3曲ソプラノが歌うアリアではオーボエのオブリガートが美しい。聴きなれたオーボエとは違った渋い音色はバッハ時代に使われたオーボエ・ダ・カッチャだ。終曲の第6曲はイエスの降誕を祈る美しいコラールで締めくくられる。
今更ながらの話だが、バッハの曲の大半は教会音楽だ。ぼくのようなギター弾きはバッハの器楽曲、それもごく一部だけに接する機会が多いが、他のジャンルにはうとい。こうしてカンタータなど聴くと、美しく深いバッハの音楽の森にあらためて感慨を覚える。このBWV1番は年の初めに相応しい、穏やかで明るいカンタータ。今年がよい年でありますように。
ホルンやオーボエ・ダカッチャ(狩りのオーボエ)が活躍する第1曲のコラール。
オーボエのオブリガートが美しい第3曲ソプラノのアリア。
全6曲⇒https://youtu.be/7fNaMOtVUc4
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