ハイドン交響曲第1番ニ長調



年の初め=最初=第1番に引っ掛け、バッハのBWV第1番でスタートした今年の音盤タイム。きょうは続いてこちらの第1番を取り出した。


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ハイドンの交響曲第1番ニ長調。デニス・ラッセル・デイヴィス指揮シュトゥットガルト室内管による全集中の1枚。初期交響曲として第1番ニ長調・第37番ハ長調・第18番ト長調・第2番ハ長調が収められている。この全集盤は1995年から没後200年のハイドンイヤーとなった2009年にかけて録音が行われたようだが、個々の演奏に関する録音データが付されておらず、この第1番についても録音日時は不明。録音状態は他の演奏同様に明瞭でスッキリした印象。各パートの動きも明快だ。

ハイドン(1732-1809)が交響曲を書き始めた時期、そしてこの第1番がいつ作曲されたかは諸説あるようだが、1757~1761年頃に書かれたということになっているようだ。ハイドン30代後半に当たる時期で、すでに作曲家としての手法は確立していた頃と思われる。実際この第1番の第1楽章などを聴くと、第1番という番号からイメージするような稚拙な印象は全くない。

曲は3楽章形式で、第1楽章プレスト、第2楽章アンダンテ、第3楽章アンダンテから成る。第1楽章は立派なソナタ形式で、主題の提示や短調に転じる副主題の扱い、展開部でのいくつかの耳を引くフレーズなど、まったく飽きさせない。この第1楽章の充実ぶりから、作品そのものが初期のものではなく、もっと後の時代のものではないかとされるのもうなづける。弦楽パートだけによる第2楽章、溌溂とした第3楽章、いずれも生き生きとした明るさをもちながら単調さを感じさせない。15分に満たない規模だが、全楽章を通じて古典的雰囲気を堪能できる佳曲だ。


この盤の音源で第1楽章。手持の盤からアップしたもの。


全楽章の楽譜付き音源。アダム・フィッシャー盤の演奏かと。第1楽章冒頭、序奏なしで第1主題が提示される。短調に転じる第2主題は0分50秒から。提示部は繰り返され、2分16秒から展開部へ。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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