チャイコフスキー交響曲第1番ト短調<冬の日の幻想>



これから来月初旬までが寒さもピーク。そんな時節にちなんで、今夜の第1番はこんな盤を取り出した。


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ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(1931-2018)指揮モスクワ放送交響楽団によるチャイコフスキー交響曲第1番ト短調<冬の日の幻想>。1972年録音。懐かしのソビエト・メロディアレーベル。この盤が出たのは高校3年の頃だった。このコンビによるチャイコフスキーはロジェヴェンのエネルギッシュな解釈と、いかにもロシア的なモスクワ放響の音とで人気を博した。当時のロジェヴェンは今のゲルギエフのような存在、人気のあり様だったかもしれない。

チャイコフスキーの交響曲というと4番以降の人気に比べ、1番から3番まではいま一つマイナーだ。しかしこの第1番は昔から好きでいくつかの盤が手元にある。第1楽章はとりわけ素晴らしい。管弦楽の効果的でスリリングな展開がいいし、モチーフやリズムの扱いもいかにもチャイコフスキーらしい。第3楽章スケルツォのトリオなども美しい。

演奏は前述したようにエネルギッシュかつロシアのオケらしさに満ちている。金管の強奏は突き抜けるように響きながらヴィブラートがかかる。ヴァイオリン群のカンタービレも濃厚歌う。第4楽章ではチェロ・バスの低弦群がゴウゴウを音と立てて音楽の底辺を支える。野暮だ田舎趣味だとこき下ろされそうな演奏だが、まあチャイコフスキーはこんな演奏も悪くない。


この盤の音源。第1番全曲。


小泉和裕指揮九州交響楽団@東京1991年。
1973年カラヤン指揮コンクールで優勝して名をあげた氏らしく、しばしばカラヤンを思わせる身振りが出てくる。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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