H・ドレフェス バッハ:フランス組曲



日曜の晩から降り出した雨は、本降りの春の雨に。乾燥しきっていた部屋の中も幾分落ち着いたかのように感じる。夜更けの音盤タイム。取り出したのはこの盤。


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ユゲット・ドレフェス(1928-2016)の弾くバッハ:フランス組曲。1972年録音のアルヒーフ盤。これもたしか出張先の大阪梅田の中古レコード店で買い求めた。それにしてもアルヒーフ盤はいつ見ても格調高く、静かなたたずまいのジャケットが素晴らしい。かつては高価ゆえに中々手が出なかったアルヒーフ盤も今ならワンコインで手に入る。

日頃聴きなれたグールドやヘブラーなどのモダンピアノ版の比べ、遥かに繊細でインスピレーションに富み、静かに語りかけてくる。モダンピアノだと向こうからやってきて聴かされる感じになるが、チェンバロはまったく逆だ。こちらから耳を傾けたくなる。だからオーディオのボリュームも自然と絞り気味になる。実際チェンバロの生音はモダンピアノ比べたらずっと小さい。繊細と書くと何か消極的で雄弁さを持ち合わせないように聞こえるかもしれないが、そういうことではない。ドレフェスの演奏は時代性もあってか、音楽の骨格が太く、力強い楷書風の趣きともいえる。 この盤が録音された70年代初頭に比べれば、その後のピリオドスタイルの隆盛でチェンバロ演奏も大きく変化しているだろう。この盤の響きもそうした昨今のものと比べると、かなり重厚長大に聴こえるかもしれない。

豊かな歌に満ちた第2番、大きく充実した第6番、いずれの曲もそれぞれに味わい深い。そしてこのドレフェス盤にはBWV992「最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリチオ」が収められている。バッハ唯一の標題音楽とされ、また彼のもっとも初期の鍵盤曲だいう。別離の悲しみをこめた第1~3楽章、終楽章は明るい小フーガで締めくくられる佳曲だ。


ドレフェスの弾くフランス組曲第2番(アルマンド・クーラント・サラバンド・エア・メヌエット・ジーグ)


同 第4番(アルマンド・クーラント・サラバンド・ガヴォット・メヌエット・エア・ジーグ)


BWV992「最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリチオ」楽譜付き音源



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