ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集



関東平野部では桜も終わりに近付いてきた。新年度が始まって十日ほど経ち、仕事もボチボチ気合いを入る時期。陽気も悪くないしなあ…と、ボーッとしながら本日も終了(^^;。いつもの時刻に帰宅した。夜更けて音盤棚を眺めていたら、この盤と目が合って取り出した。


201904_Dvorak_Slavonic_Dance.jpg


ドヴォルザークのスラヴ舞曲集。スデニェック・コシュラー指揮チェコフィルハーモニーによる1979年の録音。手持ちの盤は国内初出時の2枚組LP。十数年前にネットで知り合った方から目方でドン!的に箱買いした中に入っていたもの。

スデニェック・コシュラー(1928-1995)は1956年のブザンソン指揮者コンクールでアバドと1位を分け合った実力派。メジャーを制するスター指揮者とはならなかったが、残された録音はいずれも堅実でありながらもフレッシュさ感じさせるもので、指揮者としてはこれからというべき年齢で亡くなったことが惜しまれる存在だ。70年代初頭にスロヴァキア国立歌劇場の音楽監督となったことから、同じ地域のスロヴァキアフィルハーモニーとの録音が多いのだが、この時期コシュラーはノイマンが首席指揮者だったチェコフィルの常任指揮者も兼任していて、そのチェコフィルといくつかの録音を残している。そのうちの一つがこのスラヴ舞曲集。なおコシュラーは後年1987年にこの曲をスロヴァキアフィルと再録している。

他のいくつかの録音同様、このスラヴ舞曲集でもコシュラーの音楽作りは実に明快かつフレッシュだ。スラブ舞曲にはテンポは速いものとゆっくりのものとが混在するが、コシュラーは速いものはより快速調に颯爽と、ゆっくりなものはややロマンティックな表情でと、それぞれの舞曲の性格に応じて緩急のメリハリを付けている。当時まだ東欧と呼ばれた時代ではあったが、チェコフィルは決してローカル色は強くなく、十分に洗練された響き。アナログ最後期のスプラフォンの録音も優れていて、コントラバスの基音もしっかりととらえられて申し分ないアナログサウンドが楽しめる。

独自のリズムや時折り繰り出されるペンタトニックなど、スラヴ舞曲はいずれの曲も東洋人たるぼくらの琴線にダイレクトに訴えかけてくるものがある。作曲者のドヴォルザークが範にしたブラームスのハンガリー舞曲もしかりだ。いずれも数分のポピュラーなショートピースながら民族色に彩られた舞曲の数々は、どれを聴いても心躍る。


スロヴァキアフィルとの再録盤の音源。第1集作品46の第8番。もっともスラブ舞曲らしいといってもよいフリアントのリズム。チェコフィル盤に比べ、より陰影の濃いロマンティックな表現。


メータ&BPOによる第8番。コンマスに安永氏。1995年。オーケストラピースとしては上出来な演奏だと思うが、スラヴ舞曲の趣きにはいささか遠い感じがする。


ギター3本のアンサンブル。



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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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