アルベニス:カタロニア奇想曲



このところ続いている「弾けない曲の確認」もとい「今のところは弾けない…曲の確認」(^^;。よくコメントを頂戴するハンドルネーム「みっちゃん」さんとメールでやり取りしたこともあって思い出し、今夜はこの曲の楽譜を開いた。


201904_Capricho_Catalan.jpg


イサーク・アルベニス(1860-1909)のカタロニア奇想曲。原曲は「6つのアルブムブラット」という副題をもつ作品165「スペイン」という小品集の中の一曲だ。 ギターによるアルベニスの編曲物というと「アストリアス」や「グラナダ」などがすぐ思い浮かぶ。ギター弾きはもちろん一般の音楽愛好家にも比較的知られた曲だろう。実際アルベニスのピアノ曲には、曲想や音形など、ギターを意識したもの、ギターで効果をあげそうなものがいくつもあって、古くから編曲もされてきた。この作品165でも「タンゴ」や「マラゲーニャ」などはギター中上級者向けの曲集では常連といってよい。

カタロニア奇想曲という題名から想像すると、いかにもスペインという感じのフレーズやリズムが出てきそうに思うが、実際耳にしてみると、そういう印象は強くないだろう。曲はシンコペーションを伴った低音の打音に始まり、その上に穏やかなメロディーが歌う。何度か繰り返す度に和声の彩りが変化し、不意な転調でパッと場面転換するなど、小品ながら面白く聴かせる。

ギター用楽譜にはいくつかあって調性もいろいろ。もっとも一般的なのはニ長調だが、手持ちの譜面(小山勝編)ではホ長調をとっている。少しさらった限りでは、アストリアスよりは難しく、セビリア、グラナダ辺りよりは幾分やさしいというレベルだろうか。内声を含め3声の和音で曲が進行する部分が多く、左手の押弦に苦労するが、少し気合を入れて練習すれば、まあまあ楽しめるかもしれないと感じるが、さてどうだろう。


人気のパク・キュヒによる演奏。


原曲全6曲の楽譜付き音源。


全6曲をギターで演奏している音源。 弾いているのはスーフェイ・ヤン。



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楽譜探しにご助言いただきありがとうございました。
私にはEメジャーは難しいです。ご紹介いただいたDメジャーの楽譜を少しずつさらってみます。ちょっと音を減らして自分バージョンにしたりして挑戦します。
どうせ自分オリジナルでトライするならGメジャーやAメジャーでの編曲に取り組むのも面白そうですよね。

Re: タイトルなし

みっちゃんさん、ドモッ!
私も弾きたい曲の一つだったので、グッドタイミングでしたよ。
この曲、二重奏なら楽勝でしょう!今後お会いするときにやりましょう(^^!
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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