ひばりジャズを歌う



関東地方は昨日梅雨入り。週末土曜日。野暮用いくつかこなして日が暮れる。平成31年と書かれたカレンダーを眺めながら、ふと思い出し、こんな盤を取り出した。


美空ひばり@17歳?
201906_hibari_17.jpg  201906_Hibari_Jazz.jpg


今月24日に没後30年となる美空ひばり(1937-1989)のアルバム。2006年にリリースされた一連の重量級レコード復刻シリーズの中の一枚で、<ひばりジャズを歌う>とタイトルがついたもの。ナット・キング・コールをしのんでと帯にある通り、オリジナルのリリースは1965年。ブルーコメッツをバックに、真っ赤に燃えた~♪と赤いミニスカートで歌う2年程前のことだ。原信夫とシャープス・アンド・フラッツの伴奏にのせてお馴染みのスタンダードを軽快に歌う。収録曲は以下の通り。

スターダスト/ラヴ/魅惑のワルツ
歩いて帰ろう/トゥ・ヤング/ペイパー・ムーン
恋人よ我に帰れ/プリテンド/月光価千金
慕情/ロンリー・ワン/夕日に赤い帆

録音当時30歳前後だと思うが、ともかく声がクリアで音程は正確。当時の三人娘、美空ひばり、江利チエミ、雪村いずみの中では「美空ひばりの英語が断然うまかった。耳が違うのよ」と雪村いずみが語っていたそうだ。バックバンドのピッチの違いをすぐに指摘したとも言われる。音楽家にとって耳の良さは決定的要素だ。そんな美空ひばりがナット・キング・コールのナンバーを歌ったこの盤は、コアなジャズファンならずとも、よく聴けばもちろん「ひばり節」全開ではあるが、半世紀前の昭和歌謡全盛期トップスターの記録として貴重な録音だ。


この盤の音源で「スターダスト」


有名な録音「上海」…録音当時16歳ということがにわかには信じがたい。


ひばり節プッチーニ。亡くなる3年前の1986年。すでに体調不良に見舞われていた時期だ。



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非公開コメント

これは私も持ってました。
引越しを繰り返すうちに無くなってしまいましたが。
成田空港のCDショップで機内での暇つぶしに買いました。
日本人なら持っているべき1枚でしょう。(笑)

Re: タイトルなし

> これは私も持ってました。
おおっ、そうでしたか! 行方不明というのは残念。
没後三十年とあらためて知り、もうそんなに経ったのかと、我が道楽人生の体たらくに大きな溜息一つ…であります。
プロフィール

マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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