バーンスタイン&VPO ブラームス交響曲第2番ニ長調



先日聴いたクリュイタンス&BPOによる田園交響曲。初夏のこの時期に相応しいなあと改めて感じ、ならば「あちらの田園」も聴こうかと、こんな盤を取り出した。


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ブラームスの交響曲第2番ニ長調。1877年夏、オーストリアの保養地ペルチャッハに滞在して作られ、全編を通して流れる明るく穏やかな曲想からブラームスの田園交響曲とも称される。取り出したのはレナード・バーンスタインとウィーンフィルによる80年代初頭の録音。ウィーンフィルの本拠地ムジークフェラインでのライヴ録音ということになっているが、演奏会実録に加えて、同ホールでのリハーサルや一部セッションなどをベースに編集されているようだ。

ぼくがクラシックを意識して聴き始めた70年代初頭、バーンスタインといえばアメリカの指揮者でありアメリカの象徴のような存在でもあった。そのバーンスタインが70年代の終わりからヨーロッパの伝統を背負って立つウィーンフィルと集中的に録音を始めた。ベートーヴェン、ブラームス、シューマン…。両者の相性がこれほど良いとは、一連の録音を聴くまで予想しなかった。ウィーンフィルの艶やかな音色と豊かなカンタービレがバーンスタインのやや粘着質の歌い口によっていっそう際立った。このブラームスのLP盤全集は発売早々に4枚組9千円で購入。学生時代からもっぱら廉価盤ばかりで、社会人になってもその貧乏気質が抜けなかった当時のぼくには珍しいことだった。

久々にターンテーブルにのせてオルトフォンで聴くアナログ盤最終期の音は格別だ。DENONのDL103と比べ、一聴して高音域の繊細さと音の奥行きの素晴らしさに耳がいく。低音もたっぷりと響き、申し分ないピラミッドバランスの音が広がる。とりわけブラームスの交響曲などこれ以上にないくらいマッチする。
バーンスタインのやや粘着質のフレージング、艶やかなウィーンフィルのヴァイオリン群、ぎりぎりのタイミングまで待って合わせる金管群やティンパニーのアインザッツ。どれもがやや古いスタイルの特性といえるだろうが、ロマン派後期でありながら古典的スタイルを指向したブラームスの一つの理想的な表現だ。どの楽章もやや遅めのテンポと濃厚な歌い口で、むせ返るようなロマンティシズムに満ちている。70年代後半以降、バーンスタインがウィーンフィルと組んだ一連の録音は、完全にヨーロッパの伝統的な様式感を手中にした感があり、いずれも素晴しい。


バーンスタイン&ウィーンフィルによるこの曲の演奏。取り上げた盤の録音と同時期の映像作品。冒頭、例によってこの曲のついての短いレクチャーがある。



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