ハインツ・レグナーのワーグナー管弦楽曲集



先日のクナッパーツブッシで思い出し、今夜はこんな盤を取り出した。


201912_Heinz_Roegner_Wagner.jpg


ハインツ・レーグナー(1929-2001)とベルリン放送交響楽団によるワグナー管弦楽曲集。1977-78年録音。手持ちの盤は、当時徳間音工がドイツ・シャルプラッテン・レーベル発売10周年としてミドルプライスでリリースした際に買い求めたもの。収録曲は以下の通り。「トリスタンとイゾルデ」はよく演奏される「前奏曲と愛の死」ではなく、前奏曲のみを終盤独自のアレンジを施して収められている。

 Side_A
  ジークフリート牧歌
 Side_B
  「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲
  「ラインの黄金」前奏曲
  「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲

ハインツ・レーグナーは70年代半ば、宇野功芳氏らが大いに賞賛したことから、にわかに脚光を浴びた。ぼくがこの盤を手に入れたのも、当時の「宇野節」に感化されてのことだった。宇野氏が「クナッパーツブッシュの再来」と称したこのワグナーアルバム。久々に聴いたのだが、確かにその響きは素晴らしい。

針を降ろしてまず特徴的なのは、当時まだ東西分離時代の東独のオケらしい渋めの響きだ。弦楽群はよくブレンドし、管楽群もきらびやかさと無縁の落ち着いた音調。ドイツ・シャルプラッテンの録音がそれらをよくとらえていて、いかにもドイツ、いかにもワグナー…といったステレオタイプの印象がそのまま音となって出てくる。録音場所はカラヤン時代のベルリンフィルでお馴染みのベルリン・イエスキリスト教会。ドイツグラモフォンとは録音ポリシーは異なるが、低重心のピラミッド型音響という点では共通している。よくブレンドした響きながら各パートの分離はよく、コントラバスの基音もその音程が十分に聴き取れて素晴らしい。 レーグナーはやや遅めのテンポで、ワグナーの音響を確かめるかのように歩を進める。旋律線はレガートながら、薄っぺらな印象は皆無。各パートが重層的に響き合い、ワグナー管弦楽曲の醍醐味を味わえる。

一連の録音で人気を博し、80年代には読売日響の常任指揮者を務めたこともあったレーグナーだが、一方で演奏によってまちまちな評価も出始め、その後は一時の隆盛からは遠い存在になっていった。


この盤の音源で「マイスタージンガー第一幕前奏曲」。この曲で重要な低弦群の旋律的動きがよく聴き取れる。


宇野功芳氏が絶賛し「レグナー・ブーム」のきっかけとなった同「ジークフリート牧歌」



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