チョイと宅録 佐藤弘和「12のシンプルソング」から


ギター弾きを自認するからには、分別臭い講釈ばかりではいけない。弾いてナンボでしょう…。というわけで、重い腰を上げ、久しぶりにチョイと宅録。きょう広げた楽譜はこれ。


202003_Sato_Hirokazu_12_simple_songs.jpg


佐藤弘和(1966-2016)作曲の小品を集めた「12のシンプルソング」。2009年ホマドリーム社刊。「12のシンプルエチュード」と対を成す曲集。佐藤氏の巻頭言によれば、それぞれ教育的意図をもって書かれた作品ではあるが、ただ弾いて技術的上達を目指すというより、音楽表現における作者の意図と自分の意図の確認を目指してほしいそうだ。そういう意味では、初心者よりは中上級者が自分の弾き方を見つめながら音楽表現の模索をする一助に成れば、とも書かれていた。
実際、いずれの曲もほとんどが第1ポジションから大きく離れることはなく、また初見で戸惑う程の複雑な和声やリズムも少ない。この曲集をせっせと弾いたからといって指が回るようになるトレーニング要素も少ない。音楽表現…曲に盛り込まれたメロディー・和声・リズムという音楽の基本要素をどれだけ自分の感性として感じ取れるかということが、この曲集に込められた佐藤氏のメインテーマだろう。

そんなことを考えながら、曲集のページをペラペラをめくり、何気なく選んだ2曲を録音してみた。モノが少なく適当な響きが得られそうなリビング前の廊下に椅子を持ち出して録音。深夜の廊下で天井からの灯りは乏しく、何やら怪しい雰囲気MAX。寒さもあって分厚いセーターを着こんで、はなはだ不細工だがご容赦のほどを。初見+αゆえ、テンポや強弱も吟味せず、楽譜の読み違い弾き損じあるが、併せてご勘弁下さいませ。


「12のシンプルソング」からNo.4


「12のシンプルソング」からNo.5


なお、ホマドリーム社は数年前に事業停止し、この楽譜も絶版になっていたが、その後現代ギター社で復刻され、「12のシンプルソング」「12のシンプルエチュード」がセットになった曲集が発売されている。


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言われてみれば薄暗い感じが怪しさ満点ですね。(笑)
背後から刃物を持ったジェイソンが!(>_<)キャー
雰囲気の怪しさに比して演奏の爽やかなこと!お見事です。

Re: タイトルなし

怪しさ満点…もう少し何とかならなかったのか…という感じですよね。更に付け加えるなら、モコモコセーターの下はパジャマだという…まったくもって失礼千万であります。それにしても音がカンカン、ギラギラでよくありませんね。
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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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