要町~恵比寿



二週間ほど前、年度末の仕事の目途が立ったある日。午前中で仕事を切り上げ、久しぶりに都内定点観測へ。今回は池袋要町からのぉ~恵比寿方面。…あっ、楽器屋巡りの話です(^^)


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要町GG社に昼少し前到着。営業担当K氏とはちょっと久しぶり。アグアドを受け取ったとき以来だ。ちょうど時間もいいからと、近くの店で昼飯を食べながらしばし歓談。昨年秋以来の例のネット混乱騒ぎもようやく収束したかと思ったら、今度は新型コロナウィルス騒ぎでコンサート開催の目途が立たないと、中々大変な様子だった。

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社屋に戻って楽譜を物色したあと、もう新規購入の予定も意欲もないが、せっかくの機会だから、と何本か楽器を見せてもらった。幸いGGサロンが空いているとのことで、響きのよいサロンでひとり独奏会状態。新作・中古合わせて何本か見た中ではパウリーノ・ベルナベ(先代)が好印象。国内某楽器店がプロモーションする前の時期。ベルナベというとサイズも大きく、剛直で手強い印象があるが、今回見たものや以前カリス@恵比寿で見た、いずれも90年代後半のものはそうしたぼくの先入観を覆すもので非常に好印象。高音はクリアで伸びよく、低音も十分なボリューム感有り。音もよくこなれていて軽く発音する。ナット幅も52㎜を少し切るくらいで大きくはない。表板松、横裏ハカランダ。もう楽器購入はないと思いながらも、ちょっとぐらっときそうだ。

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続いてはK氏お薦めのエリアス・ボネットを手に取る。ロゼッタが少し派手な文様で目を引くこと以外は極めてオーソドクスな印象。何より650㎜のフルサイズにも関らず、ショートスケールのようにコンパクトに感じる。弾きやすさを追求しているとのことだったが、ネックをはじめとするあちらこちらに微妙な工夫が凝らされているのかもしれない。新作ということもあって几帳面に整った音。他にも何本か拝見して小一時間。長居は失礼と礼をいって要町をあとにした。


続いて恵比寿へ。カリスはちょうど一年ぶりだ。いつも通り店長高矢さんが気持ちよく迎えてくれた。恵比寿駅で買い求めた手土産の茶菓子を共に頰張りながら諸々ギター談議。高矢さんがYOUTUBEでヴァイオリンと合わせているプーランク「愛の小径」の楽譜について尋ねると、ギター伴奏譜は出ておらずピアノ伴奏譜からアレンジしたとのこと。「原調がD♭でそのままでは弾きにくく、半音上げてニ長調にした」そうだ。なるほど…
カリスではおしゃべりに興じ、ほとんど楽器を弾く気もなかったが、帰りがけに何本か拝見。岩田博行、リチャード・ニューマン、ジム・フリーソンを試奏。岩田ギターは外観のスタイルからハウザータイプかと思ったが、そういうことではないらしい。英国のリチャード・ニューマン共々、ガンガン鳴るタイプではないが、隅々までカッチリを作られ、低音・高音のバランスも良好。長く付き合うにはこういうギターこそ相応しいのだろうとあらためて納得する楽器だった。一方、ジム・フリーソンは明るく大らかによく鳴る個体。表板レッドウッド・横裏ハカランダの材料起因の要素が大きいのだろう。アンサンブルでも威力を発揮しそうだ。

…というわけで山手線西側2店の巡回。楽器試奏というよりほとんどおしゃべりタイムの半日だったが、楽しく過ごして帰途についた。それにしてもベルナベ…良かったなあ。 ゆり子もベルナベだしね… (^^;


エリアス・ボネット作のギター。






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マエストロ・与太

Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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