ポール・パレ―の「幻想」



いつまで続く「幻想」ルーチン。連休前から折にふれ10回以上聴いたかも知れない。その勢い止まらず、きょうはこんな盤を取り出した。


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ポール・パレー(1886-1979)指揮デトロイト交響楽団によるベルリオーズ「幻想交響曲」。1959年・昭和34年の録音。RCAのリビングステレオと並んでLP初期から名をはせていた米マーキュリー社による<リビング・プレゼンス>シリーズ中の1枚。手持ちの盤は十数年前に廉価盤で出たときのもの。

出だし、木管群の短い導入句に導かれ、弦楽セクションが弱音で入っていくる開始部分から速めのテンポでもたれずに進む。遅めのテンポで意味深長に進められる演奏とは対照的だ。この傾向は全曲を通じて一貫している。45分という演奏時間がそれを物語っている。
この盤の「売り」の一つであるリビング・プレゼンスシリーズのハーフインチテープによるマルチトラック録音。わずかにテープヒスが残るものの、音の立ち上がり、切れが素晴らしくいい。第1楽章開始後4分半ほどで主部に入る。ここでもトゥッティのフォルテシモが余裕を持って響き、一つ一つの音がつぶ立ちよく聴こえながら、奥行き・左右の広がりのプレゼンスも申し分ない。当時は米国自動車産業の街として絶頂期だったと思われるデトロイトのオケも、きっと腕利きの集まりだったに違いない。ポール・パレーはフランス生まれであるが、繊細さと同時に豪放さも持ち合わせていたのだろう、引き締まった響きと速めのテンポによる軽快な曲の運びに加え、ここぞというときの思い切りのよさも抜群だ。録音当時70歳を過ぎていたとは思えない。

手元にあるCD盤では幻想の他に同じくベルリオーズの序曲など管弦楽曲が4曲納められている。中でも「ハンガリー行進曲」のライブ感あふれる演奏は圧巻。特にコーダの最後で一気にテンポを落とすところなど鳥肌ものだ。


この盤の音源「幻想交響曲」全楽章


同「ハンガリー行進曲」 手持ちのCDからアップした。終盤4分過ぎからテンポを上げ、ピークに達した4分25秒で一気にテンポを落とす大胆な演出!



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