ヴィラ=ロボス「ワルツ・ショーロ」



先日、在宅勤務の日の夕方、少し時間が取れたので楽器を取り出し、こんな曲をさらってみた。


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ヴィラ・ロボス(1887-1959)作曲のブラジル民謡組曲(Suite Populaire Bresilienne)中の1曲「ワルツ・ショーロ」。ブラジル民謡組曲はマズルカ・ショーロ、ショティッシュ・ショーロ、ワルツ・ショーロ、ガヴォット・ショーロ、ショリーニョの5曲から成る。ヴィラ・ロボスはクラシックギター弾きにはお馴染みの名前だが、一般的には例の「ブラジル風バッハ」辺りがもっとも有名な作品だろうか。千曲を越す作品を残した多作家であり、ギター作品はそう多いわけではないが、独奏曲の他、協奏曲も書いている。ヴィラ・ロボス自身が中々器用でギターの腕前も上級以上だったようで、残されたギター曲も高い技巧レベルが要求される曲が多い。12曲からなる練習曲や5曲ある前奏曲などは特に有名で、上級以上を目指す弾き手には必修曲だ。

ブラジル民謡組曲は他のヴィラ・ロボス作品から少し離れた雰囲気で、いずれも親しみやすい。初めてギター曲に接する人にもすんなりと受け入れられる曲調なのだが、いざ実際に弾こうと思うと、耳で聴くほどには易しくない。冒頭は難なく進むものの、曲中何カ所かひっかかるフレーズが出てきて手こずることになる。

きょうさらった「ワルツ・ショーロ」は冒頭からイ短調の憂いに満ちたフレーズで始まる。高音域のメロディーと、移ろう和声を彩る中声部、そして時折繰り出される低音域の旋律などが効果的に配されている。大きく二部に分かれる短調部分が曲を支配し、途中イ長調に転じ、光が差し込むような中間部も印象的だ。

手元には古くから出ているフレデリック・ノード版のピースを集めた曲集(12の練習曲、5つの前奏曲、ブラジル民謡組曲が収録されているお買い得版)がある。ノード版はほとんど運指が付されておらず、もし運指等の詳細を確認したい向きは少し前に出たジガンテ版が適当かもしれない。またYOUTUBEでも多くの動画をアップしているブラジルのギタリスト:エドソン・ロペス(かのマリア・ルイサ・アニードが激賞したという名手)が自ら編んだ多くの楽譜を公開していて、その中に詳細な運指も付したこの曲の実用版(写真上)があるので参考になるだろう。


先日の練習光景。 楽譜を開き、ひとまずやさしい前半だけ確認。


全曲はこちらでどうぞ。髭のお兄さん飄々とした弾きぶりがナイス。



Edson Lopesが公開している楽譜リスト。ソロが600曲、二重奏他が300曲もある。
♯596~♯599に「ブラジル民謡組曲」から4曲がアップされている。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1Gm5cK_XYrfyCR-pKBKhidaymmfZKOh87TsJxJqFMd_s/edit#gid=973991856


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Author:マエストロ・与太
ピークを過ぎた中年サラリーマン。真空管アンプで聴く針音混じりの古いアナログ盤、丁寧に淹れた深煎り珈琲、そして自然の恵みの木を材料に、匠の手で作られたギターの暖かい音。以上『お疲れ様三点セット』で仕事の疲れを癒す今日この頃です。

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